皆さま、こんにちは! ゴールデンウイークもあっという間に終わってしまいましたね。

 いかがお過ごしでしたでしょうか?

 5月5日は「端午の節句」、日本では男子の健やかな成長を祈願し各種の行事を行う風習がありますが、中国では旧暦の5月5日にちまきを食べ、ショウブの束を魔よけとして戸口に飾る風習があり、ドラゴンボートレース(龍舟競渡)がよく知られています。

 連休明け後によく起きる「5月病」、バリバリ頑張り過ぎないようにご注意!

 最近、朝晩の気温差が激しく、風邪をひきやすい季節なので、ぜひ体調に気を付けてくださいね。

米国主要企業の決算発表が本格化する中、信用不安による動揺が続いた!

<直近3カ月のS&P500指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 2023年4月の米国株式市場は、主要銘柄の決算発表が本格化する中、経済指標の発表に伴う5月の利上げ観測への模索や地方銀行の経営破綻による信用不安の継続で神経質な相場展開となりました。とはいえ、ダウ工業株30種平均は前月比+2.48%と1月以来の大幅高、S&P500種指数は同+1.46%と2カ月続伸、ナスダック総合指数は同+0.04%とプラス圏で終了しました。

 4月12日に発表された3月CPI(消費者物価指数)は前年同月比+5.0%と市場予想の+5.2%をやや下回り、9カ月連続で縮小。ただ、変動の大きい食料品とエネルギーを除いたCPIコア指数は前年同月比+5.6%と2月の+5.5%から加速となりました。

 4月27日より前に発表された米国1-3月期実質GDP(国内総生産)は前期比年率+1.1%と市場予想の+2.0%を下回る結果となり、2022年10-12月期の+2.6%からも伸びが鈍化。景気減速が懸念されたものの、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げの早期停止期待も高まりました。

 主要企業の決算発表もみてみましょう。

 4月14日に1-3月期決算を発表した銀行大手「JPモルガン・チェース(JPM)」は、売上高、1株あたり純利益ともに市場予想を上回る結果で好感され、一時+7%超上昇しました。また、同日発表の「シティグループ(C)」の決算も予想を上回り、投資家心理を支えました。

 また、4月26日に市場予想を上回る1-3月決算や強い見通しを発表したSNS大手の「メタ・プラットフォームズ(META)」が+14%高と急伸し、マイクロソフトやアップルといった「ハイテク・ジャイアント」も軒並み大幅高となりました。

 景気後退を懸念する声もあるものの、米国経済は現状堅調。インフレ懸念がいったん収まった雰囲気も感じられる一方で、政策金利は高水準で維持される可能性も高い、といった見方もあります。しばらくはこうした神経質な展開が続いていくでしょうか。

中国景気の持ち直しに向け、当局からの支援策継続への期待が高まる!

<直近3カ月の香港ハンセン指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 2023年4月の香港株式市場は、重要経済指標の発表や米国金利政策の不透明感、米中対立激化の警戒感などから、高安まちまちの相場となりました。主要指数である香港ハンセン指数の4月末終値は1万9,894.57ポイントと前月末から2.48%安、2万ポイントを割り込みました。同じく上海総合指数は3,323.27ポイント、前月末から1.54%高となりました。

 国家統計局は、4月18日に2023年1-3月期GDPを発表。前年同期比伸び率は市場予想を上回ったものの、相場への影響は限られました。4月30日に発表された4月のPMI(製造業購買担当者景気指数)は49.2と、3月の51.9から予想外に低下する結果に。景気拡大と悪化の分かれ目となる50を下回るのは昨年12月(47.0)以来でした。

 ゼロコロナ規制の緩和後、不動産業の回復が見られず、海外のインフレ長期化や利上げの影響などが輸出不振につながり、製造業よりもサービス業が経済エンジンとして貢献しているのでは、といった声も聞かれます。

 中国経済成長の鈍化は、少子高齢化や若年層失業率の高さ、不動産融資規制強化による需要低迷など、ある程度中国の構造的事由によるものだとも考えられます。

 米国2社の台湾への武器売却を巡り、米中対立が緊迫化するリスクが引き続き意識される中、4月23日に「米国政府は、もし中国政府がマイクロン・テクノロジー製半導体の販売を禁止した場合、中国需要の不足分を韓国のメーカーが補うことのないよう韓国側に要請した」と報じられました。

 引き続き、中国当局の経済対策や米中の経済分断による企業活動への影響を注目しましょう!

2023年4月の個人投資家に人気だった外国株式銘柄は!?

■2023年4月 米国株式買付金額ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 TSLA テスラ 22,835 電気自動車
2 SOXL Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF 1,879 レバレッジETF、半導体
3 NVDA エヌビディア 38,571 半導体大手
4 SOXS Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF 2,799 レバレッジETF、半導体
5 SQ ブロック 8,008 モバイル決済サービス
6 DDOG データドッグ 10,745 ソフトウェア
7 VOO バンガード・S&P 500 ETF 50,973 ETF、S&P500
8 GOOGL アルファベット クラスA 14,492 検索サイト、クラウドサービス
9 AMZN アマゾン・ドット・コム 14,394 小売り大手
10 TMF Direxion デイリー 20年超米国債 ブル3倍 ETF 1,085 レバレッジETF、米国債
※楽天証券内買付金額ベース。2023年4月1日~4月30日、国内約定日ベース。

■2万円以下で買える米株積立銘柄人気ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500
高配当株式ETF
4,959 ETF、高配当株式
2 VYM バンガード・米国高配当株式ETF 14,041 ETF、高配当株式
3 HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF 13,462 ETF、高配当株式
4 VT バンガード・トータル・
ワールド・ストックETF
12,535 全世界、無料ETF
5 EPI ウィズダムツリー インド株収益ファンド 4,464 インド、無料ETF
6 KO コカ・コーラ 8,558 飲料大手
7 SOXL Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF 1,879 レバレッジETF、半導体
8 AGG iシェアーズ コア米国総合債券ETF 13,366 ETF、米国債
9 QYLD グローバルX NASDAQ100・カバード・
コール ETF
2,350 ETF、NASDAQ100
10 JEPI JPモルガン・米国株式・プレミアム・
インカム ETF
7,365 ETF、インカム
※楽天証券内米株積立設定人数ベース。2023年4月30日時点。
※株価は2023年5月9日の終値、最低購入金額は1米ドル=135円で試算。
※最低購入金額は手数料を考慮しておりません。

 楽天証券における2023年4月の米国株式買付金額ランキングでトップとなったのは電気自動車大手「テスラ(TSLA)」で、連続4カ月の1位となりました。4月19日に1-3月期決算を発表し、世界販売台数は前年同期比36%増の42万2,875台と堅調でした。

 しかし、売上高は前年同期比24%増の233億2,900万ドルとなったものの、市場期待を上回るには至らず、原材料価格の高騰や販売価格の値下げの影響で最終利益は24%の減益、株価が一時11%安となる場面がありました。販売価格の値下げは、世界景気の不透明感や消費者のEV購買意欲の衰え、中国BYD(比亜迪)との激しい競合によるものです。

 5位にランクインしたのは、米国のモバイル決済サービス企業「ブロック(SQ)」。

 2020年4月以降、新型コロナ拡大の影響に伴うオンライン決済の伸長から株価は堅調に推移も、2021年末から急落していました。同社顧客は小規模企業が多く、各社の資金繰り悪化が、短期的なブロックの減収に影響したもようです。とはいえ長期的には、キャッシュレスの流れは今後も加速するとの見方から、さらなる成長が期待されています。

 2023年 1-3月決算発表によると、売上高が前年同期比26.0%増の49億9,013万ドル、営業損益と最終損益はそれぞれ617万ドルと1,932万ドルの赤字も、いずれも前年同期から大きく縮小しました。

 2万円以下で買える米株積立銘柄において、人気NO.1を獲得したのは「SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)」でした。上位3銘柄は全て高配当銘柄関連ETF(上場投資信託)で、これまでと同様の傾向で、長期投資を好む投資家の方から選考されているようです。

 その他、注目したい銘柄は、8位にランクインした「iシェアーズ コア米国総合債券ETF(AGG)」です。FRBによる利上げの影響で、昨年から債券価格が大幅に下落しています。金利上昇局面にある現状が背景(債券の価格と利回りは反対の動きとなるメカニズム)です。

 債券と株式はどちらも企業が活動資金を調達する手段ではありますが、決定的な違いはリターンの予測可能性にあります。満期時に元本またはあらかじめ約束した金額を受け取ることができる債券投資は、株式投資と比較すれば総じて投資リスクは低めと言え、足元相場を見てこうした債券関連のETFも注目を浴びているようです。

■2023年4月 中国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 1842 植華集団投資控股(グロウンアップ・グループ・インベストメント) 57,120 旅行かばん製造
2 810 中国鋳晨81(チャイナ・キャストソン81・ファイナンス・カンパニー) 91,800 香港の投資会社
3 9988 阿里巴巴集団控股(アリババ・グループ・ホールディング) 136,340 ネット通販最大手
4 9888 百度(バイドゥ) 97,325 検索エンジン最大手
5 2836 iシェアーズS&P BSEセンセックス・インディア ETF 114,444 ETF、BSE SENSEX指数
6 1211 比亜迪(BYD) 2,068,900 自動車・電池メーカー
7 3988 中国銀行(バンク・オブ・チャイナ) 55,590 金融(銀行)
8 2800 トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン 168,895 ETF、ハンセン指数
9 1398 中国工商銀行 (インダストリアル・アンド・コマーシャル・バンク) 75,990 商業銀行最大手
10 20 商湯集団(センスタイム・グループ) 39,270 画像認識システムの中国最大手
※楽天証券内買付者数ベース。2023年4月1日~4月30日、国内約定日ベース。
※株価は2023年5月10日の終値、最低購入金額は1香港ドル=17円で試算。
※最低購入金額は手数料を考慮しておりません。

 楽天証券における4月中国株式買付者数ランキングでトップとなったのは、上位ランキングに初登場となる「グロウンアップ・グループ・インベストメント(1842)」。バックパックやキャリーバッグ、ノートパソコン用ケースといった旅行かばんの製造を手掛ける企業です。

 昨年末以降、国内・海外旅行の需要が高まっていることが、追い風となっているようです。2022年12月本決算は、売上高が前年比29.3%増の3億9,412万香港ドル、最終損益は前年の300万香港ドルの赤字から47万香港ドルの赤字へと赤字額が縮小しました。

 2位にランクインした「チャイナ・キャストソン81・ファイナンス・カンパニー(0810)」は、中国本土にて未上場企業の株式や債券への投資を中心に手掛ける企業です。2月8日に「中国互聯網投資金融集団有限公司」から社名変更しました。

 2022年12月本決算は経常利益が前年比1.6%増の49万香港ドル、最終損益は前年の958万香港ドルの赤字から2,800万香港ドルの赤字へと拡大しました。中国各社に投資する個別企業として、ユニークな存在と言えるかもしれません。