インド株式への分散投資を資産形成に取り込む方法

 インドへの投資を検討するにあたっては、個別銘柄のリスクや比較的高い取引コストの壁があります。そこで、具体的な投資ツールとしてインド株式全体の成長に沿う投資成果を目指すインデックスファンド(ETF[上場投資信託]や公募投信)をご紹介します。

 東証上場ETF「Next Fundsインド株式指数・Nifty50連動型上場投信」(東証コード:1678)のベンチマークはインドのCNX Nifty 50指数(円換算)で、ナショナル証券取引所に上場する企業のうち時価総額、流動性、浮動株比率などで選定された主要50銘柄で構成されています。

 同ETFは売買コストが高い現物株式に投資をせず、シンガポールで取引されているNifty50指数先物に投資している点が特徴です。同ETFの運用純資産は約233億円となっています(運用:野村アセットマネジメント)。

 売買単位は100口単位で、直近の単価268.5円(11日終値)をもとに試算すると、買付金額として2万7,000円程度からインド株式に分散投資するのと同じ効果が期待できます。

 また、追加型公募投信としては「iFreeNext インド株インデックス」があります。同ファンドもCNX Nifty 50指数(円換算)をベンチマークにしています(運用:大和アセットマネジメント)。これらのファンドを保有することで、インド株式に分散投資するポートフォリオ効果を資産形成に取り込むことが期待できます。

 長期目線に立った国際分散投資の「コア・サテライト戦略」におけるサテライト部分(新興国株式への投資)の役割を担う手軽なツールとして注目したいと思います。

<図表3>インド株式への分散投資を目指すファンドに注目

出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年1月初~2023年5月10日)

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