今日の為替ウォーキング

今日の一言

冒険に決して「No」と言うな。いつも「Yes」と言いなさい。さもないととても退屈な人生を送るだろう。- イアン・フレミング、ジェームス・ボンドシリーズ作家

Centerfold

 本日の日銀金融政策決定会合で植田新総裁は、黒田時代の金融緩和政策を当面継続する見通しだ。YCC(イールドカーブ・コントロール)における10年国債利回りの目標変動幅拡大は見送られる公算が大きい。海外景気見通しの不確実性が大きく、国内的には物価上昇の持続性に確信が持てないというのが日銀の判断である。

 しかし、会合後に発表される最新の景気予測「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」では物価見通しは前回より引き上げられる見込みだ。前回1月時点で、2023年度の物価上昇率の見通しは1.3%だった。

 日銀がYCCで長期金利を0.25%程度に誘導する目標を掲げているが、欧米の金利上昇やインフレ期待の高まりなどから、国債市場では利回りの上昇圧力が強まっている。とはいえ、3月のコアコアCPI(消費者物価指数)は10カ月連続して上昇中で40年来の高さとなっている。

 日銀は早ければ7月の会合まで待ってYCCの変動幅を1.00%程度に拡大するとの予想が強まっている。しかし、岸田首相が6月衆院解散、7月に総選挙を実施することになれば、日銀の政策変更はさらに後ずれすることになる。いずれ撤廃するなら、なぜ今しないのかというのがマーケットの感想だ。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

来週の注目経済指標

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