相場の次の大きな転換点は利下げ!?
相場の次の大きな転換は、何度も言っているように「利下げ」である。利下げまでの相場は、言葉は悪いが「遊び相場」といえるだろう。利上げ停止期間が長ければ株も上げるかもしれないが、その後が怖い。
セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁のように一部のFRB高官は、中央銀行に利上げ政策の継続を迫っている。これについてサマーズは、FRBは非常に難しい決断を迫られていると思うと述べ、FRBがそうした政策を継続することに確信を持っていない。
そして「はっきりしているのは、現在の引き締めサイクルは非常に終盤に差し掛かっているということだ」と論じた。これからの市場は「インフレ」から「景気後退」へとマーケットテーマが変わっていきそうだ。
現在のFFレート(政策金利)の市場の予想
ナスダック100と2年国債金利の推移
歴史は「ピボット」が本当の暴落の引き金になることを示している
FRBのインフレファイトと景気後退
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「このところIT(情報技術)や金融サービスなど賃金水準の高い業界で失職する人が増えているが、こうした業界のホワイトカラー従業員は正式解雇の数カ月前に通知される例が多く、まだ本格的には指標に表れていない」と述べている。
いずれにせよ、失業率は歴史的な低水準で推移しているが、失業率の底打ちは、1950年代以降、体系的に市場の天井を導いてきた。市場は失業率の底打ちでベアマーケットラリー(大局的な弱気相場の中での反発)の戻り天井を付けるだろう。
失業率の底打ちは、1950年代以降、体系的に市場の天井を導いてきた
S&P500CFD(日足)
ナスダック100CFD(日足)
2000年から2002年にかけてのNASDAQ弱気相場の上昇を「強気相場」だと思っていた方へ