今日の為替ウォーキング
今日の一言
大胆な者は大胆でない者に対して、つねに勝つ
Uptown Girl
FXマーケットの関心は、FRBの金融政策の行方に集まっている。FRBはこれまで一貫して「長期間にわたる高金利」というメッセージを発してきたにもかかわらず投資家はこれを無視してきた。3月に利上げ終了、年末には「利下げ」という見方も多かった。
しかし、2月に発表された雇用統計、CPI、そしてPPIなどは、FRBの利上げ終了にはほど遠い状況だと認めるしかない内容であり、さらにパウエル議長の議会証言が、タカ派的とわかっていたものの、それを超上回る内容だったため、投資家の米金利の見通しは、大幅な修正を迫られた。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、・この日行われた・議会証言において、インフレが高止まりしている状況では今月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.50%の利上げを実施する必要があると述べた。前回の利上げでは0.25%だったが、それでは引き締めが甘かったということである。
金利市場が予想するFF金利の終着(ターミナル)レートは、議会証言前には5.50%だったのが、5.60%まで跳ね上がった。3月を含めて4回かそれ以上の利上げを織り込み始めたということだ。利上げ終了時期は6月から9月まで後ずれしている。
ただし0.50%の利上げは確定しているのではなく、経済指標の結果次第だ。パウエルFRB議長は「経済データが強いままならば」大幅利上げをすると述べている。その意味で、今週金曜日の米雇用統計は非常に重要である。2月雇用統計の詳細は、ぜひ「最近の雇用統計の予想のハズレっぷりがひどすぎる!金曜夜の発表はどのポイントをおさえるべきか?」をお読みください。
問題は、経済データが強いか弱いかを判断する基準がはっきりしないということだ。それだけ相場が動く確率も高い。