先週の結果

先週は、2万7,500水準のもみあい後、22日(水)に2万7,046円まで急落、週末は2万7,453円まで戻して引ける

 先週の予測では、米金利の上昇を巡る大きな動きがなければ、日経平均は2万7,200~2万7,800円の中での動きを想定しました。

 この中で海外投資家は2月第2週(2月6~10日)まで5週連続で買い越しており、それによって買い戻しが連動し、1月中旬からの大きな上昇となっていましたが、2月になってその効果が薄れており、年金マネーは13週連続の売り越しとなっており、上値を重くしています。

 重くなって下げても2万7,200円水準を下値で維持していれば、上昇相場の中にあるとみていいとしました。しかし、ここを切ると調整入りの可能性があるともしました。

 2万7,200円水準には、日足、週足の多くの移動平均線があるところで、強力な下値サポートになるとしました。例えば、日足では2万7,200円台に25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が集中しており、週足も13週線、26週線、52週線が2万7,132~2万7,286円に集まっています。

 ところが、2月21日(火)に米株主要3指標がそろって大幅反落となり、これを受けて22日(水)の日経平均は、一時▲427円の2万7,046円まで下げ、終値では▲368円の2万7,104円と一気に2万7,200円を切って引けました。

 これは、米国市場で小売・サービスの大手企業の決算が予想を上回ったことで、インフレ圧力は強いということで、FRBの利上げ長期化観測となり、金利の上昇も昨年11月の水準まできました。

 引け後の米国市場は、マチマチの動きでしたが、NYダウは▲84ドルの3万3,045ドルでしたが、シカゴ日経先物は▲100円の2万7,030円となっていましたが、日本市場は天皇誕生日で休場でした。

 週末24日(金)は、前日に2万7,200円の下値抵抗ラインを切って引けていたため、動きを注目していましたが、前日の米国で主要3指標がそろって反発し、主要ハイテク企業の決算が好調だったことで、日本市場でも半導体関連が買われ、また、次期日銀総裁候補の所信聴取も無事に通過し、日銀の緩和継続の思惑がサポートとなり、一時+361円の2万7,465円と大幅反発し、終値は+349円の2万7,453円でした。

 結局は、週始めの2万7,500円水準近くまで戻したことになりました。この理由は、日本の休場の間にナスダック総合指数の動きがよく好決算のハイテク株エヌビディアが急騰し、これを受けて東京エレクトロン、アドバンテストなど国内半導体が上昇したためです。大幅高となっても週間では下落となっています。

 週末24日(金)の米国市場は、注目の個人消費支出が前年同月比+5.4%と7カ月ぶりの伸び率の加速となりました。これを受けてFRBによる利上げ長期化懸念が高まり、NYダウは一時▲510ドルとなり、終値では▲336ドルの3万2,816ドルと大幅反落しました。

 21日(火)に▲697ドルの3万3,129ドルと柴田罫線で三角保ち合いの下放れとなり、下値を探る動きになるとしていました。