今日の為替ウォーキング
今日の一言
誘惑に打ち克つ最良の方法は、それに屈することだ – オスカー・ワイルド
It's Only Rock'N'Roll
米国のインフレ率は高すぎるうえに、なかなか下がる気配がない。しかし、幸いなことに米国経済は堅調であるため、FRB(米連邦準備制度理事会)は「長期間に渡る高金利」を用いてインフレ制御に集中できる。ここに「インフレ率が改善するまで、米国金利は上昇し続ける」というシナリオが出来上った。
一般的には、株式市場は利上げを歓迎しない。強い経済指標は株式市場にすると高金利を想定させるので、「良いニュースは、悪いニュース」だった。
しかしFRBの激しい利上げにもかかわらず、米国の雇用は伸びている。米国経済は他の先進国経済とは異なっているとして、優越的なニュアンスを含めて「アメリカ例外主義」と呼ぶ人もいる。いずれにしても米経済が順調であるため、株式市場はインフレのことはそれほど気にしなくなった。今は「良いニュースは、良いニュース」なのだ。
別の言い方をすれば、これからは弱い経済データがリスクになる。つまり「悪いニュースは悪いニュース」になるときが今のトレンドが反転するときだ。金利が高止まりするなかで、米国の景気後退の懸念が高まったとき、ドル高も終わる可能性がある。