今週の予想

現時点では2万8,000円に向かう流れだが、過熱感の信号が灯っているので注意が必要

 チャート的には、先週末に日経平均株価が1カ月半ぶりに2万7,500円をわずかに超え、週末の米国で1月雇用統計を受けて円安が大きく進み、シカゴの日経先物が+130円の2万7,620円となっていることもあり、戻りを試すことになりそうです。

 どこまでかは今週の10日に日本銀行の後任人事案が国会に提示される予定ですので、黒田東彦総裁の後任が明らかになれば、日経平均は上下どちらかに放れる可能性があります。

 現時点では、日経平均はナスダック総合指数に連動しています。2月2日にナスダックは、およそ4カ月半ぶりに1万2,200Pを回復しました。ハイテク株を多く含むナスダックの上昇は、日本株に影響を与えやすくなっています。そうなれば12月の高値2万8,195円を目指すことになります。

 為替の日足チャートは、25日移動平均線で130円半ばが抵抗帯ですので、先週末の米国市場での為替で131.19円の引け値で上回っています。日経平均のチャートは、今の時点では、2万8,000円に向かう流れにありますが、テクニカル的には、ナスダックも過熱感の信号が灯っているので注意が必要です。

今週の指標:日経平均株価

 今週は、先週末に1カ月半ぶりにわずかながら2万7,500円を回復し、引け後の米国市場で1月雇用統計を受けて利上げ停止が遠のいたとの見方で、ドルが買われ2円以上の円安となってシカゴの日経先物が+130円の2万7,620円となっており、まずは2万7,800円水準を試す動きが想定されます。

先週の動き

 先週は、2万7,500円水準の心理的フシを上値にして、2月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、2月3日の雇用統計を経過するまでのもみあいとなりました。

 1月30日(月)は、先物主導で2万7,486円まで上昇するものの、引け値は+50円の2万7,433円、31日(火)は、米株式が主要3指標そろって反落したことで、一時▲131円の2万7,302円まで下げ、終値は▲106円の2万7,327円となりました。

 2月1日(水)は、前日の米国株で主要3指標がそろって大幅高となったことで、日経平均も上昇、+220円の2万7,547円とザラ場で2万7,500円台のせとなりましたが、終値では+19円の2万7,346円でした。

 2日(木)は、2万7,472円まで上昇して引け値は2万7,402円と2万7,500円水準が重い展開が続きました。週末3日(金)は、前日の米国市場でナスダックが昨年9月以来の水準まで大幅上昇し、これを受けて日本でもハイテク株が買われ、一時+210円の2万7,612円まで上昇するものの、引け値は+107円の2万7,509円と辛うじて1カ月半ぶりに2万7,500円を回復しました。