新しいNISAが話題だが、それでもiDeCoの重要性はゆるがない
2024年からスタートする新しいNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)制度が話題です。元々予定されていた新NISA(と金融庁は呼んでいた)のことはもはやなかったことのように、新しいNISA制度の情報があふれています。
ここで改めて解説すると紙幅(ネットのコラムに紙幅というのもおかしな話ですが)が足りなくなるので省略しますが、制度の一本化、毎年の拠出上限と累積投資上限の大幅な引き上げは利用シーンを大きく拡大することになるでしょう。
そうなると、「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)とNISAの双方を利用して上限をしっかり埋めていこう」というような活用方法として併用がアドバイスされることの多かったiDeCoのポジションがどう変化するのかが気になるところです。
一見すれば「NISAだけで利用範囲は十分満たせるし、むしろ相対的に限度額の低さが際立つことになったiDeCoに利用価値はもうないのではないか」という気がしてきます。
会社員などは特に、月1.2万~2.3万円程度の拠出枠ですから、2024年からのNISAと比べて明らかに見劣りします。
しかし、それでもiDeCoの重要性はゆるがないと思います。
iDeCoとNISAは併用が肝心!毎月数万円だからこそ優先順位はiDeCoが高い
私は「限度額が低いからこそ、あえて最初にiDeCoを埋めておこう」という提案をしてみたいと思います。
その理由はまず、「iDeCoの所得控除」のメリットは大きいということです。所得控除による税還付は実質的には「確実なリターン」といってもよく、これは現役時代にしか利用できません。
現行制度ではiDeCoは65歳になるまで拠出可能です(公的年金の保険料を納付する立場であることが条件)。将来的には70歳まで拠出可能になる可能性がありますが、対象と想定されているのは現役世代であり、高齢期は使えなくなります。NISAは一生涯使えるわけですから、iDeCoは使えるうちに優先的に使いたい選択肢といえます。
第2の理由は「あえておろせない少額積み立て枠を使う意義」に着目することです。投資家には二つのタイプがあると思っていて、どんどん資産残高が増えていくことを楽しみ、途中でズルズル解約することはしない、という人は、NISAだけでも資産形成になります。
一方で、目の前のやりくりが少し苦しい人や、ストレスで散財をしてしまうタイプの人は、運用収益が出るたびに売却をしてしまうことがあります。2024年からのNISAは「投資元本1,800万円」に到達しても売却すれば差額が翌年の年間投資枠として復活することになり、「売る誘惑」を持つ仕組みにもなっています。
この点、iDeCoは60歳以降の受け取り時点まで解約ができませんから、腹をくくって「これは老後資金」と考えることができます。
金融商品として考えると、有力なiDeCo提供金融機関についてはつみたてNISAをにらんだ商品リストを提示しており、大きく不公平が生じないようになっています(35本以下という制限はむしろ、選択の困難さを和らげる要素とみる)。
気になる口座管理手数料ですが、これは所得控除と相殺すればマイナスになることはありえません(課税所得がない加入者は除く)。
毎月数万円だからこそ、あえてiDeCoを併用してみるといいでしょう。
投資方針としては2口座を一体で考える意識で
そうなると、投資方針を整理してみる必要があります。投資口座がiDeCoとNISAと2本に分かれてしまうからです。多くの読者はNISA外でも証券総合口座のほうに資産をお持ちかもしれません。
基本的に「口座ごとのポートフォリオ」ではなく、「資産全体のポートフォリオ」を意識するようにしましょう。iDeCoとNISAで特にポートフォリオをいじる必要はありません(iDeCoの元本確保型商品は組み入れなくていいことは後述する)。
商品性の違いで「iDeCoで買えないので、NISAで保有する」という調整はあってもかまいませんし、iDeCoで買ってもNISAで買わない商品があってもかまいません。例えば、NISAで個別株が買えることはiDeCoにない魅力ですから、商品単位では違いがあってもいいのですが、資産配分のイメージは全体でコントロールしていきましょう。
といっても、あまり難しく考えすぎることが負担であれば、「iDeCoもNISAもバランス型ファンド100%保有」というようなポートフォリオであってもかまいません。
「iDeCoだけ」「NISAだけ」ではなく資産全体を見通す感覚を持つことが大切です。資産管理アプリ(家計簿アプリ)などは、証券口座、iDeCo口座を一体的に把握しやすいので、複数の証券会社にまたがって口座保有をしている場合は活用してみるといいでしょう。
安全資産はiDeCo外で持つといい
ところで、iDeCoがNISAと異なる大きな特長の一つとして「安全資産を購入することもできる」ということがあります。掛金およびiDeCo資産については投資信託と預金のような元本確保型商品に振り向けることができます。
しかし、iDeCo内で安全資産を持つメリットは高くありません。投資の理解が一定程度あって、NISAも活用しているような読者においては、「NISA+iDeCo+手元で銀行預金」の三つのポジションを持ってリスク管理をすればいいからです。
例えばあなたの資産全体で「投資ウエートは3分の2を超えない程度」とコントロールしているとします。仮にNISAに200万円、証券口座に200万円あって、定期預金が200万円あれば、全体としては投資比率は3分の2です。
このときiDeCoに新規加入した人が「iDeCoに加入するのだから、iDeCoの資産配分は投資信託2:定期預金1」としようと考えるのではなく、毎月の新規積み立て額を調整し「NISAやiDeCoへの積み立て額2:積み立て定期預金1」のように調整すればいいわけです。
iDeCoの運用収益は定期預金であっても投資信託であっても非課税ですから、期待リターンが低いものを有するよりは高いものを優先的に確保するほうがいいでしょう。NISAはそもそも定期預金を持てないので考慮されなかったことが、iDeCoだとつい考えてしまうわけです。
これもまさに「資産全体でのポートフォリオ」の意識をする、ということです。




















































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