運用だけじゃなくて積み立てもした方がおトク?

 2016年の12月までは公務員や専業主婦(夫)は新たな積み立てをおこなうことが認められていませんでした。したがって企業型から移した資産を運用することしかできなかったのです。このため年金資産はあまり増えない上に口座管理料だけはかかりますから年金資産が減っていくという場合もありました。

 ところが制度が改正された現在は、単にiDeCoの口座を開設するだけではなく、自分でも積み立てができるようになったのです。

 したがって、掛け金の所得控除メリットを受けながら年金資産も増やせるようになりました。iDeCoのメリットで最も大きいものが「所得控除」による税優遇であることを考えると、この部分をフル活用できることになった意義は大きいと言えます。

 積み立てをするかしないかは任意ですから、自分自身で決めればいいわけですが、せっかくの税メリットを生かすためには少しでも積み立てしていくことをお勧めします。

【iDeCo活用術】

「iDeCo(イデコ)と就職、転職、退職。年金資産は持ち運びできる」

iDeCo(イデコ)活用術[1]民間企業に転職したとき

iDeCo(イデコ)活用術[3]自営業・フリーランスになったらどうする?

〔教えてくれたのは〕

 

大江英樹(おおえ ひでき)
経済コラムニスト
大手証券会社を定年退職後、(株)オフィス・リベルタスを設立。確定拠出年金、資産運用、行動経済学、セカンドライフ支援の専門家として各種メディアへのコラム執筆、講演やテレビ出演多数。