とりあえず積み立てしておけば金額は自由に決められる

 もちろん上限一杯しなければならないわけではありませんから、自分の収入に応じて決めればいいのです。掛け金は最低5,000円から千円単位で決めることができます。まずはできる範囲から少しずつ増やしていけばいいのですが、少しの金額でも積み立て自体はやっておくべきだろうと思います。

 強い味方を大いに活用すべし!

 最後に、iDeCoの持ち運び手続きはきちんと整理すればそれほど難しいものではありません。でも多くの人にとっては初めてのことでしょうから、何をどうすればいいかわからないうちに放ったらかしになってしまっているという人もかなりの数がいます。

 このコラムを保存しておいて実際に自分がそういう状況になったら、ぜひ読み返していただきたいのですが、もう一つ、現在自分が加入している金融機関のコールセンターはぜひうまく活用してください。具体的に自分がどう職業が変わるのかを説明することで親切に答えてくれるはずです。

【iDeCo活用術】

「iDeCo(イデコ)と就職、転職、退職。年金資産は持ち運びできる」

iDeCo(イデコ)活用術[1]民間企業に転職したとき

iDeCo(イデコ)活用術[2]公務員・専業主婦(夫)になったらどうする?

〔教えてくれたのは〕

 

大江英樹(おおえ ひでき)
経済コラムニスト
大手証券会社を定年退職後、(株)オフィス・リベルタスを設立。確定拠出年金、資産運用、行動経済学、セカンドライフ支援の専門家として各種メディアへのコラム執筆、講演やテレビ出演多数。