今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)
先週は、柴田罫線のチャートでは、目先の上値のフシは3万3,300ドル水準としました。
結果的に2日に3万3,071ドルまで上昇して目先のピークとなり、この日は▲505ドルの3万2,147ドルとなり、3日は3万1,727ドルまで下げました。しかし4日(金)は+401ドルと急反発しています。
10月13日の2万8,660ドルから11月2日の高値3万3,071ドルまで3週間で4,411ドル(+15.3%)急上昇しており、11月2日の▲505ドルの下げはスピード調整といえます。しかし8日に中間選挙、10日に消費者物価指数を控えており、インフレ警戒感と景気後退が入り交じり株式市場は乱高下する可能性があります。
先週の動き
前週は、アップルやインテルの予想を上回る結果や10月21日(金)にFRB(米連邦準備制度理事会)は12月のFOMCで利上げペースを緩めるということを好感し上昇が続いていますが、FRBの利上げ幅の縮小が現実になれば売り圧力は限定としました。しかし結果をみるまで分からないとし、11月1~2日のFOMCでのパウエル議長の発言に注目としていました。
結局、11月2日のFOMCまではNYダウは3万3,071ドルまでの高値をつけましたが、FOMC後のパウエル議長が記者会見で「利上げは長期化する」と示唆する発言をしたことで、NYダウは▲505ドルの3万2,147ドルの急落となりました。
週末の4日(金)は、10月雇用統計は、雇用者数は予想を上回ったものの、失業率が小幅上昇したことで、労働市場の正常化への兆候として利上げペースが減速するとの観測が高まりNYダウは+401ドルの3万2,403ドルと大幅反発しました。
今週の指標:ドル/円
10月の失業率は上昇したものの、FRBによる金融引締めの長期化の思惑は消えていないため、長期金利の高止まりが続けばドル買い・円売りが直ちに縮小する可能性は低いとみられています。日本銀行の円安けん制で急激な円安は回避されるとの見方は多いですが新たなドル売り材料が出なければドルは下げ渋るとみられています。予想レンジは145~148円。
先週の動き
先週のドル/円は伸びなやみました。11月1~2日のFOMCで0.75%の追加利上げが決定され、12月の利上げは減速するとの見方が浮上し、一時145.68円まで下落。
パウエル議長が会見で利上げの長期化を示唆したことで、147円台後半までドルが戻しました。4日の10月雇用統計を受けて失業率が予想に反して上昇したことから利益確定売りを狙ったドル売りが広がり146.63円で引けました。