今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは145.75円
↓下値メドは142.25円
英国:電気料金高騰で、EV車の燃料代がガソリン車より年30,000円以上高く
中国コロナ:深圳市、すべての企業に在宅勤務を要請。工場は基本すべて閉鎖
株式市場:カシュカリ連銀総裁「FRBの金融引き締めの決意を株式市場は十分認識すべき」
ロシア:ドル建決済から人民元建決済への転換、急スピードで進む
スイスフラン:SNBの次回利上げは最低0.5%、0.75%の可能性も
NZドル:政策金利が4.00%になるまで利上げ
人民元:中国国債の売却が過去最大の規模に
インド:飼料用米の全面禁輸を検討
原油:OPEC+、今年と来年の世界原油市場の見通しを引き締まりの方向に修正
原油:2020年以来の下落トレンド入りか
ドル最強!政府・日銀が円安警戒の表現をエスカレートしても、ECB(欧州中央銀行)が大幅利上げを実施しても、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が一言いえば、あっという間にドル高(円安、ユーロ安)に戻ってしまった。
9月8日(木曜)のドル/円は「円安」。
1日のレンジは143.29円から144.56円。値幅は1.27円。
2022年の179営業日目は143.73円からスタート。
円安相場は続き、再び144円台にのせて東京時間昼前144.56円まで上昇した。しかし前日7日につけた144.99円には届かず、夜の初め頃には、政府日銀の動きを気にした売戻で143.29円まで下落した。終値は144.08円(前日比+0.32円)。
財務省・日銀・金融庁はこの日、円安について3者会合を開いた後「為替市場において必要な対応を取る準備がある」とのコメントを出した。鈴木財務相は必要な対応とは何かと問われ、「『必要な対応』は『必要な対応』」と答えている。
レジスタンスは、
144.56円(09/08)
144.99円(09/07)
147.63円(1998)
サポートは、
143.29円(09/08)
142.63円(09/07)
140.24円(09/06)
8日のユーロ/円は3営業日連続で「ユーロ高」。
1日のレンジは143.18円から144.33円。
143.87円からスタートして、東京時間昼前には、2015年1月以来の高値圏となる144.33円まで上昇した。夜遅くになって143.18円まで下げる場面もあったが、144円台に再び戻して終値は144.07円(前日比+0.21円)。
レジスタンスは、
144.33円(09/08)
145.32円(2015.01)
149.77円(2014.12、2014年高値)
サポートは、
143.18円(09/08)
141.30円(09/07)
140.45円(200時間移動平均)
8日のユーロ/ドルはやや「ユーロ安」。
1日のレンジは0.9931ドルから1.0029ドル。
東京時間夜遅く、ECB(欧州中央銀行)理事会の0.75%利上げ決定を受け1.0029ドルまで上昇。しかし、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が「(インフレ抑制の)仕事を完遂するまでは手を緩めない」と発言すると、 0.9931ドル まで下落して、この日の上昇分をすべて吐き出した。終値は0.9999ドル(前日比▲0.0008ドル)。
この日0.75%の大幅利上げを決定したECBのラガルド総裁は、利上げを今後も継続する考えを示しているが、10月利上げは0.75%である必要はないとも述べている。全体としては、タカ派にもハト派でもない、「中立的利上げ」という評価だ。
レジスタンスは、
0.9975ドル(200時間移動平均)
1.0029ドル(09/08)
1.0034ドル(09/02)
サポートは、
0.9931ドル(09/08)
0.9875ドル(09/07)
0.9864ドル(09/06)
ドル/円は24年ぶりの140円台まで円安が進んでいる。ユーロ/ドルはパリティを割り一時0.98ドル台と約20年ぶりの安値をつけた。ECBの大幅利上げでも状況に大きな変化はない。ポンド/ドルは一時1.14ドル割れ寸前まで売られ、サッチャー政権時代の1985年以来、35年ぶりの安値をつけた。RBA(豪準備銀行)総裁が、利上げサイクルが終了に近づいていることを示唆したことで、豪ドルも下落している。
アジア圏では、多くの国が新型コロナ感染の行動制限を解除する方向とは逆に、中国だけは頑固にゼロコロナ政策を継続しているが、感染者が発見されるたびに主要都市がロックダウンになる。今週は四川省の省都である成都市のロックダウンの延長が発表された。中国政府は、今さらゼロコロナ政策を放棄することもできず、経済はどんどん悪化している。
1ドル=7.000台の元安は時間の問題だ。
ドル/円は3月から毎月平均して5円ずつ円安が進んでいるので、このペースでいくなら年内150円もあり得る。とはいえ、145円が見えたあたりから、短期投機筋はドル買いの積み増しよりも、政府日銀の円安けん制期待のドル売り(円買い)ポジションをオプションなどで利用して構築する動きがみられる。円安トレンドは継続するとしても、短期的な調整には注意したい。