※この記事は2022年9月11日に掲載されたものです。

「金融リテラシー」とは?

 金融リテラシーとは、お金に関する金融・経済に対しての知識を正しく理解し、判断することをいいます。リテラシーとは、英語の「literacy」で、「読み書き能力や識字率」などの意味ですが、現代の日本では、「何かを適切に理解し、活用できる能力」という意味に使われることが多くなりました。

 例としては「ITリテラシーが高い」=PCやスマートフォンなどのツールや、通信・ネットワークなど、IT関連の知識があり、生活の中でうまく使いこなしている状態。

 逆に「ITリテラシーが低い」=IT技術にうとく、PCやスマートフォンを使いこなせていない状態…、などのように使います。

 突然、聞きなれない英語が出てくると、それだけで難解に思えるかもしれませんが、「金融リテラシー」とは、簡単に言うと、「金融知識があって、それを自分なりに活用して生活に役立てている能力」のことです。

 金融庁は、この金融リテラシーを向上させるために、「金融リテラシー・マップ」を作成しました。金融リテラシー・マップとは、「生活スキルとして最低限身に付けるべき金融リテラシー」の内容を具体化して、年齢層別に目標設定したものです。

金融リテラシー・マップ、「家計管理」の項目例

  家計管理
小学生
社会の中で生きていく力の素地を形成する時期
中学生
将来の自立に向けた基本的な力を養う時期
高校生
社会人として自立するための基礎的な能力を養う時期
大学生
社会人として自立するための能力を確立する時期
若年社会人
生活面・経済面で自立する時期
一般社会人
社会人として自立し、本格的な責任を担う時期
高齢者
年金収入や金融資産取り崩しが生活費の主な源となる時期

 このほか、生活設計、金融・金融商品知識の項目があり、それぞれの年齢にあたる時期が掲げられています

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 また、最低限、身に付けるべき「金融リテラシー」についても、4分野・15項目が定められています。

<最低限身に付けるべき金融リテラシー「4分野・15項目」の抜粋>

家計管理 適切な収支管理
生活設計 ライフプランの明確化、資金確保の必要性理解
金融知識および金融経済事情の理解 契約に関する基本姿勢、情報入手源、金利などの基礎知識、取引のコストなど
金融商品の適切な利用選択 保険、ローン・クレジットについての知識、資産形成に関する知識
外部の知見の適切な活用 金融商品を利用する際の外部からの適切な情報入手

※簡単に抜粋してあります。詳しくは以下を参照

 金融庁「最低限身に付けるべき金融リテラシー(4分野・15項目)について

 現代では、何をするにもお金がかかり、お金の有無で進路を変更したり、生活レベルが変わったりすることも多々あります。また、お金だけでは実現できない夢や生活もありますが、社会には、一定以上のお金があれば解決することもあります。

 正しい金融リテラシーを身に付けることで、自分に合った人生設計やマネープランを考えることができるようになり、自分の望む人生をスムーズにかなえていく助けになります。今すぐ、すべてを理解する必要はありませんが、その年齢に応じた「金融リテラシー」を身に付けて、次のステップに進める準備を固めていきましょう。