1981(昭和56)年8月6日

電源開発が世界初の太陽熱発電

 1981年8月6日、香川県西部の仁尾町(現・三豊市)で、世界で初めての太陽熱発電実験をスタートしました。2回の石油ショックを経て、石油依存を改めようとする政府の、クリーンエネルギー開発の一環です。

 太陽熱発電で蒸気タービンを回して電気を作るのは、火力発電所や原子力発電所と同じですが、水蒸気を作るための高熱を反射鏡やレンズで光を集めて得る点が、火力発電などとの大きな違いです。

 太陽熱発電は、太陽エネルギーを利用するため二酸化炭素も放射性廃棄物も出しません。高価な太陽電池が必要な太陽光発電と違って原料コストが安く、夢のエネルギーとして期待されました。

 しかし肝心の出力は上がらず、実用化は断念されました。米国など海外では、砂漠に無数の反射鏡を置いて運転されていますが、発電コストは期待したほど下がらず、まだまだ開発途上のエネルギーと言えそうです。

1981年8月6日の日経平均株価終値は

7,906円19銭