今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは136.55円
↓下値メドは131.55円
ウクライナ戦争:欧州で流動性の危機は発生せず。ECBは量的緩和を終了
FRB:ブラード総裁「FRBはインフレ対応で後れをとっている」
スウェーデン:リクスバンクは9月利上げへ。2024年から2年前倒し
NZ:NZのインフレは1990年以来最高。失業率は過去最低水準
新型コロナ:コロナで外食やめて家飲み。飲食の支出は増えるが、レストランの支出は大幅減。
米経済:投資家は米成長と株式市場の見通しに悲観的
ドル:米国によるロシア中銀資産の凍結は、ドルの準備通貨としての資格の一部を失わせた
6月8日(水曜)のドル/円は「円安」。
24時間のレンジは132.56円から134.48円。値幅は1.91円。
2022年の113営業日目は132.57円からスタート。安値は東京市場オープン直後につけた132.56円。この日も全く下がることなく円安一直線。夜遅くには平成14年以降に生まれた人が一度も見たことのない134.48円まで上昇。終値は134.25円(前日比+1.61円)。
レジスタンスは、
135.00円(2002.02)
135.20円
サポートは、
132.56円(06/08)
131.84円(06/07)
130.43円(06/06)
ドル/円は、3月から平均すると毎月約4.50円ずつ円安が進んでいる(3月6.80円、4月8.15円、5月は-1.15円)。6月に入ってからは、1日約0.90円ずつ円安になっている。このペースが続くなら来週中の140円到達も夢ではない。
この状況について黒田日銀は、「急激な円安について様々な批判や不満があるのは承知」しているが、「円安の日本経済への影響はプラスと出ている」と述べた。すなわち、円安のスピードは問題だが、円安そのものは容認しているのである。
日本政府は明日6月10日から海外観光客の受け入れを2年ぶりに再開する。訪日客は、2013年から7年連続で史上最高を更新し、2019年は3190万人に増加した。しかし、新型コロナの影響で2020年には前年比87%減の412万人にとどまった。
インバウンド需要こそが、日本経済起死回生の一手だと考える政府。今回の円安と海外観光客受け入れのタイミングもぴったり一致している。海外観光客を大量に呼び寄せるには、140円とはいわず150円くらいまで円安に誘導したいと考えているのかもしれない。
今日の重要イベントはECB(欧州中央銀行)会合。過去最悪の高インフレに見舞われる欧州経済。ウクライナ戦争の長期化で今年の冬の天然ガスは「配給制」になるとさえいわれている。インフレを制御しながら経済も支援しなくてはいけないECBは非常に難しい政策運営を迫られている。ECBとユーロの動向については次のページをご覧ください。