ドル全面高の中での円安進行

 ドル/円は再び125円を目指しました。3月の終わりは円全面安の中での125円台乗せでしたが、先週はドル全面高の中での円安進行でした。

 きっかけは先週5日(火)のブレイナードFRB(米連邦準備制度理事会)理事の発言とそれを裏付けるかのような3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨が6日に公表されたことです。

 これまでハト派とみられていたブレイナード理事が、5日、「資産圧縮を5月にも急速なペースで始める」とタカ派的な発言をしました。この発言によって米長期金利が上昇し、ドル高となりました。急ピッチのQT(量的引き締め)は金利の急上昇をもたらし、景気を後退させる可能性があります。

 景気の先行き懸念からマーケットの警戒感が高まり、米株もS&P500やナスダックは先週、週間で4週ぶりに下落しました。また、景気の先行指標とされるダウ輸送株平均は4月に入り11%下落し、8日には今年の安値を更新しました。