イオングループ各社の投資魅力は、いずれも高いと判断

 イオンは、中核事業を担う子会社を多数上場させています。典型的な、親子上場企業です。イオンの成長を担う上場子会社は、いずれも、投資価値が高いと判断しています。

【1】イオンフィナンシャルサービス(8570)

 イオングループの金融事業を担います。前期(2022年2月期)の経常利益は599億円、今期(2023年2月期)の経常利益(会社予想)は550億円と、最高益だった3期前(2019年3月期・この時は3月期決算企業)の経常利益701億円から大きく減少したままです。ただし、アジアでの貸倒れは減少しており、コロナが完全に収束すれば、再び最高益を更新していくと予想しています。

【2】イオンモール(8905)

 イオングループのディベロッパー(不動産)事業を担います。前期(2022年2月期)の経常利益は325億円、今期(2023年2月期)の経常利益(会社予想)は455億円と、コロナ前の2020年2月期にあげた最高益561億円に届きません。ただし、コロナが完全に収束すれば、再び最高益を更新していくと予想しています。

【3】ウエルシアHD(3141)

 イオングループのドラッグ・ファーマシー事業を担います。前期(2022年2月期)の経常利益は前期比3.9%増の475億円と24期連続で最高益を更新しました。今期(2023年2月期)の経常利益(会社予想)は前期比8.4%増の516億円と25期連続の最高益を見込みます。

 調剤部門の売上成長が続いています。2018年2月期1,148億円→19年2月期1,298億円→20年2月期1,554億円→21年2月期1,741億円→22年2月期1,992億円と成長を牽引しています。調剤薬局はかつて門前薬局(大病院のすぐ近くにある調剤薬局)優位が続きましたが、その傾向が変わってきています。ウエルシアは、門前でなくても調剤部門の収益が伸びるようになりました。患者が病院の近くではなく、自宅の近くの調剤薬局を利用するようになったためです。