米国高配当株2:ワンオーケー(OKE)

 ロッキーマウンテン、ミッドコンティネント、パーミアンにNGL(液化天然ガス:Natural Gas Liquids)供給拠点を保有するとともに、天然ガスとNGLの収集、処理、分留、輸送、貯蔵、販売を行っています。

 全米大手500社で構成されるFORTUNE 500の一社であり、S&P500の構成銘柄の一社でもあります。時価総額は305億ドルで、日本円で約3兆5,700億円となっています(1USD=117円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「液化天然ガス事業(Natural Gas Liquids)」で、続いて「天然ガス採取及び供給事業(Natural Gas Gathering and Processing)」、「天然ガスパイプライン事業(Natural Gas Pipelines)」となります。

「液化天然ガス事業」では、液化天然ガスの集荷、分留、輸送、マーケティング、貯蔵サービスを提供し、「天然ガス採取及び供給事業」では天然ガスの収集、圧縮、処理サービスを提供しています。

競合他社

 競合他社として、エネルギー・インフラストラクチャ会社で4つの事業区分により構成されるキンダー・モルガン(KMI)、同じくエネルギー・インフラストラクチャ企業であるウィリアムズ・カンパニーズ(WMB)、天然ガスおよび液体パイプライン、発電および天然ガス貯蔵施設を含む北米のエネルギーインフラの開発および運営に従事するTCエナジー(TRP)などが見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値近辺で推移しており、配当はコロナ発生以降も同水準で推移しています。

 米国の経済活動回復と、それに伴う天然ガスとNGLの需要増加によってワンオーケーの業績が回復し、同時に株価も回復してきました。

 想定される天然ガスやNGLの需要拡大に対応するため石油化学施設の新設・拡張を行っており、それらの設備投資によってさらなる売上の拡大が見込まれ、業績拡大に伴う株価の回復が期待されます。

業績動向

 2022年2月28日開示の四半期決算では売上は市場予想を上回ったものの、1株利益は市場予想を下回りました。

 しかし、決算を受けての株価への影響はほとんどなく、その後も株価は上昇し、現在は決算発表前の株価を超えて推移しています。

 会社側は、2022年を通して資源価格が高値推移すると予想しており、設備投資によって天然ガスとNGLの総処理量がさらに拡大していく見通しを立てており、今後も堅調な業績が期待されます。

 次回は2022年5月3日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。

注意点

 コロナ拡大による経済活動の停滞に伴う需要減少が再び起きた際には、業績への懸念があり注意が必要です。またウクライナの問題で需給には大きな変動が予想されます。

株価動向、配当利回り紹介

配当:3.74ドル
配当利回り:5.45%
株価:68.50ドル(約8,000円)

 この銘柄、権利落ち日は4月下旬予定(権利実施は5月中旬予定)です。

 配当利回りは3月8日時点で5.45%、株価は68.50ドルでおよそ8,000円から購入できます(1USD=117円計算)。2019年からの最高値は77.52ドル、最安値は15.37ドルとなっています(終値ベース)。