ドル/円相場はマーケットの蚊帳の外に置かれている。日銀の20兆円バブルで株は堅調になっているが、米国債のマーケットでは米国の出口戦略が遅れるとの観測が浮上しているため、米国債金利の動きが止まっている。米国の金利と連動するドル/円相場の動きが止まっているのは致し方ない。中央銀行が市場の催促に先駆けて、出口戦略(利上げ)を行ったことは一度もない。出口戦略はいつも遅れるのである。だから株はバブル相場になってしまう。
米10年国債金利(左)とNYダウ(右)の推移
現在の外為市場はボラティリティ(変動率)の低下が顕著となっている。これは通貨オプション取引に絡んだガンマプレイ(上がったら売って下がったら買うというオペレーション)の応酬によって、相場がレンジ相場になっているからである。
ユーロ/ドル(日足)
14日ADXおよび26日標準偏差ボラティリティの低下とレンジ相場
シカゴのファンド筋の間では、「この先、4月2日の米雇用統計まではこんな相場が続くのではないか?」といった観測も出ている。材料不足の相場の中で、ギリシャ関連の報道だけは相変わらず活発だ。来週の木・金曜日の「EU首脳会議」に向けて、外為市場ではユーロがらみの相場が続くことになろう。
現在の外為市場はユーロ絡みで動いているので、ユーロ/ドル相場のトレンドが明確となっている。筆者の短期売買(1時間足)は、最近ユーロ/ドルの順張りのみである。ADXのトレンドがきれいで、比較的稼ぎやすい動きが続いている。
ユーロ/ドル (1時間)
21時間ボリンジャーバンドと14時間ADX
今週3月17日開催のセミナー「新年度の資金の流れと海外投資家の動き-FX投資戦略を解説-」でも述べたが、ユーロ/ドルのトレンドの美しさは他の通貨ペアと比べてもダントツであろう。このような収益機会を与えてくれる通貨ペアを取引しないのは投資家にとって損である。FXビギナーの方はドル/円や豪ドル/円に比べてなじみがないかもしれないが、要は慣れの問題である。ユーロ/ドルの売買にもぜひトライしていただきたい。
ユーロ/ドル (月足)
21カ月ボリンジャーバンドと14カ月ADX
ユーロ/ドル (週足)
21週ボリンジャーバンドと14週ADX
ユーロ/ドル (日足)
21日ボリンジャーバンドと14日ADX
どのようなタイムフレーム(時間枠)であっても、「ボリンジャーバンド(21)1σブレイクアウト+ADX(14)」の売買手法が機能していることが、ユーロ/ドルのトレンドの美しさの証明である。
最近、「ブログ」と「ツイッター」を始めました。みなさんのトレードの参考になるかどうかわかりませんが、興味のある方はアクセスしてみてください。
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