その銘柄を購入した理由は?
1)お住まいの地域に店舗が多いなど使い勝手がよいから
「地元企業で株を始める前から通っていた。おいしい焼き肉がオトクに食べられるので、家族名義でも買い増ししました」(ようこりんさん:あみやき亭)、「利用可能店舗が多かったから。使い勝手が良く、優待額も自分で使うにはちょうど良い」(まる子さん:アトム)、「大好きな吉野家で、タダで牛丼が食べられる♪」(ペリカンさん:吉野家ホールディングス)、「コロワイド系の飲食店は多く、使い勝手がいい。年に4回も優待がもらえるのでオトクに外食できる」(とことこトコタンさん:コロワイド)など、お住まいの地域に店舗があり、味やサービスに信頼を置いている企業を選択。今後も通い続けたい、という信頼の一票を投じている様子。
2)カタログまたはポイントで、自分の好きなものを選べるから
この理由で選ばれた銘柄は、日本管財(まる子さん)、オリックス、KDDI、丸井グループ(まーくんさん)、ゼネラル・オイスター、第一交通産業(夕凪さん)、ハピネット、ビジネスエンジニアリング(とことこトコタンさん)となりました。それぞれ、「使い勝手の良さ」「カタログの内容の良さ」を長期保有の理由に挙げています。
3)個人の思い入れが強く、その企業のファンだから
「株の資産が増えたら必ず、リカちゃんをいただく! と心に決めました!」とリカちゃん愛を貫いた、ようこりんさんは、株を順調に買い増し、ついにリカちゃんがもらえる2,000株まで増やして目標を達成しています。
また、配当や業績を比較的クールに見ているまる子さんも「ウチの車がホンダ車なので応援を込めて購入。ホンダ車が好きだからずっと保有するつもりだけれど、株価が爆騰したら売るかも(多分ないけど)」と意外なホンダ愛を語ってくれました。
成長の可能性や、配当リターンなど、投資家としての利益追求は最低限として、「この企業だから」という思い入れがあって手放せない銘柄を一つや二つ、大事に抱えているのが優待投資家なのかもしれません。
4)成長利益が見込めるから
一方で、投資歴が長く、修羅場をくぐったこともある夕凪さんは、優待の魅力だけでは購入に至らず、まずはリターンを最重視。「利率が良くなったので購入」(ゼネラル・オイスター)。「もしかしたら東証1部にも移動するかも…と期待して購入」(第一交通産業)と、リターンや将来の値上がりを期待したという理由が目立ちます。
優待投資家の「購入理由」には、企業への愛と成長利益が絶妙なバランスで同居しているのかもしれません。
愛する優待、どうなったら売る?
一方で「長期保有している優待、どうなったら売る?」という質問には、ほぼ全員が全銘柄に対して「優待が廃止されたら」と回答。なかなかクールな対応です。ただしこれはおそらく、「優待品がもらえなくなったら嫌だ」という理由だけではなく、「優待を廃止したら株価も下がるだろう」という、投資家ならではの冷静な視点があるからと思われます。
さらに、長期保有している銘柄を挙げてもらったところ、10年以上のホールド銘柄もザラに見られました。これは単に「売り時を見失ってズルズル保有している」のではなく、「リターンがいい」、「今後も成長が期待できる」、という優待品以外の利益をしっかり認識している投資家目線に加え、「良い優待があるから、人気も価格も暴落する可能性が少ない」、という意図も大きいはず。
「株を始めたいが、何を買っていいのか分からない」、という初心者が、企業業績などの精査から入るのは至難の業。それならば、みんなが欲しがる魅力的な優待品を提供している企業の、「優待力」を保険に、銘柄を選んでみてはいかがでしょうか?
自由に妄想!優待投資家6人は何をリクエスト?
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