イオングループ各社の投資魅力は、いずれも高いと判断

 イオンは、中核事業を担う子会社を多数上場させています。典型的な、親子上場企業です。イオンの成長を担う上場子会社は、いずれも、投資価値が高いと判断しています。

(1)イオンフィナンシャルサービス(8570)

 イオングループの金融事業を担います。今期(2022年2月期)の経常利益(会社予想)は510億円で、最高益だった3期前(2019年3月期・この時は3月期決算企業)の経常利益701億円から大きく減少したままです。

 ただし、アジアでの貸倒れは減少しており、コロナが完全に収束すれば、再び最高益を更新していくと予想しています。

(2)イオンモール(8905)

 イオングループのディベロッパー(不動産)事業を担う。今期(2022年2月期)の経常利益(会社予想)は、505億円と、コロナ前の2020年2月期にあげた最高益561億円に届きません。
ただし、コロナが完全に収束すれば、再び最高益を更新していくと予想しています。

(3)ウエルシアHD(3141)

 イオングループのドラッグ・ファーマシー事業の中核を担います。今期(2022年2月期)の経常利益(会社予想)は、前期比3.9%増の476億円と、24期連続で最高益を更新する見込みです。

 感染症対策商品(アルコール消毒・空間除菌商材・ハンドソープ等)の売上は前年特需の反動で減少する見込みですが、調剤売上などの伸びで最高益更新が続く見込みです。コロナ禍でもコロナ後も、最高益が続くと見込まれます。

 調剤売上高の成長が続いています。2018年2月期1,148億円→2019年2月期1,298億円→2020年2月期1,554億円→2021年2月期1,741億円と成長部門となっています。

 調剤薬局はかつて門前薬局(大病院のすぐ近くにある調剤薬局)優位が続きましたが、その傾向が変わってきています。ウエルシアは、門前でなくても調剤部門の収益が伸びるようになりました。患者が病院の近くではなく、自宅の近くの調剤薬局を利用するようになったためです。

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