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算多きは勝ち、算少なきは勝たず(勝利の条件が多ければ勝てる、少なければ負ける)- 孫子

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 BLS(米労働省労働統計局)が12月3日に発表した11月の雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)は、予想、前月(53.1万人増)を大きく下回る21.0万人増加にとどまりました。

 失業率は0.4pp(パーセントポイント)低下して4.2%。1年半前には14.7%もあった失業率は、今では2019年9月に記録した過去最低水準の3.5%に近づくほどになっています。平均労働賃金は、前月比0.3%増、前年比4.8%増で、予想を下回りました。

 11月の労働参加率は、0.2pp上昇して61.8%になりました。労働参加率とは16歳以上の就業可能な生産年齢人口に占める労働力人口のこと。全体的に精彩を欠いた今回の雇用統計ですが、労働参加率が上昇するなかで失業率が低下しているのは数少ない明るいニュースでした。

 米国の労働市場では、2020年5月から2021年11月までの18カ月間で、非農業部門雇用者数は合計約1,850万人増加しましたが、新型コロナ発生前の2020年2月前に比べるとまだ約400万人下回っています。就業者数は2021年1月から11月までの11カ月間で、毎月平均54.7万人増加。今後もこのペースを維持するなら、労働市場がコロナ禍前の状態に戻るのは2022年7月頃になります。

出所:楽天証券作成