今日の為替トレッキング

今日の一言

ストライクを取られるたびに、次のホームランにつながるんだ - ベーブ・ルース(野球選手)

No Scrubs

 今週は中国、ドイツ、そして米国のインフレ指標が集中して発表されます。ただFOMCと米雇用統計のあとでは、どれも小粒に見えてしまいます。

 そのなかで注目は、10日(水曜)の10月消費者物価指数。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で「インフレへの対応で躊躇(ちゅうちょ)しない」と述べました。物価上昇に歯止めがかからないなら、12月の会合で緩和縮小のペースを上げることもありえます。「利上げ前倒し」の可能性が高まるということです。もっともインフレは一過性というのがパウエル議長の考え。

 今週は中央銀行総裁の発言も多くあります。ベイリーBOE(イングランド銀行)総裁は、利上げを匂わせてマーケットを煽った挙句に、今月の会合では見送り。マーケットの不評を買いました。しかし英国のインフレ率は上昇中で、BOEの12月利上げはほぼ確実とみられています。

 一方ラガルドECB(欧州中央銀行)は先月の理事会後の記者会見で、欧州のインフレ上昇の時期が「予想より長く続く可能性がある」ことを認めました。マーケットは2022年のECB利上げを予想して動きはじめましたが、先週からはECB理事が必死に火消し発言を繰り返しています。

出所:楽天証券作成