2024年にはもう一段階の改正がある
ところで、このニュースにはもうひとつのオチがあります。というのは2024年には次の改正が行われることが、すでに確定しているのです。
加入資格(企業型DCをやっていてもiDeCoに加入できるようになる)については変わりがありませんが、「拠出限度額」については少々の変化があります。
会社が実施する企業年金制度が企業型DCのみである場合は、今回の法律改正のままです(月2.0万円まで。会社の掛金が3.5万円を超えている場合は、合計で5.5万円まで)。
ややこしくなるのは、確定給付企業年金制度がある場合で、この場合、これも限度額計算に加えます。その代わり条件は月2.0万円に上がります。
- 原則 月2.0万円
- ただし「5.5万円-(企業型DC掛金+確定給付企業年金の掛金)」が2.0万円より少なくなった場合はその額が上限で、0円となる場合はiDeCo拠出不可
企業年金やiDeCoなどの非課税枠は「合計で5.5万円」という整理に切り替わるため、まず「確定給付企業年金の掛金額」が計算に加わってきます。これは会社単位で決まります。公務員のiDeCoも同等の計算が行われます。
といっても、9割方のケースでは確定給付企業年金の平均掛金額が2.75万円を超えないと試算されているので、「企業年金があってもiDeCoに月2.0万円拠出できる」という人のほうが多いかもしれません。
これも本人通知が必要となるので、企業年金連合会がデータ管理を行いつつ、運営管理機関とも連携する方向で調整が進んでいるようです。
2024年に再改正がある、といっても、まずは「企業型DCに入っていてもiDeCoに加入できる」というメリットは維持されますので、2022年10月の改正に期待したいところです。