今日の為替トレッキング

今日の一言

世界経済はインフレリスクの時代に入った。中央銀行は雇用回復よりも金融引き締めを優先すべき – IMF

Highway to Hell

 ドイツ連銀は、「ドイツの成長見通しは著しく弱まった」と悲観的なレポートを発表しました。

 世界的な半導体不足で原因でドイツの主要産業である自動車生産は設備稼働率が78%まで低下しています。またステアリングホイールやエンジンブロックなど、自動車部品に不可欠なマグネシウムの不足も深刻。マグネシウムは中国が世界の約85%を占めていますが、石炭価格高騰による火力発電の稼働停止で生産が激減しています。

 一方で、欧州でもインフレが急上昇。ドイツの物価上昇率は29年ぶりの高水準となり、労働者が賃金上昇を要求してデモも起きています。ユーロ圏のインフレ率も13年ぶり高さ。来年夏まで2%以上のインフレが続く予想。これまで日銀と一緒にマイナス金利政策を続けてきたECB(欧州中央銀行)ですが、マーケットは早くも「2022年11月利上げ」を織り込み始めました。今日はECB理事会が開催されます。果たしてラガルドECB総裁は、マーケットの利上げ先走りを止められるのか?注目です。

 ECB(欧州中央銀行)は12月に「重大な政策変更を行う」と予告しています。PEPP(パンデミック緊急債券購入プログラム)の終了に関して今回そのヒントが得られるかもしれません。

 RBA(豪準備銀行)も、消費者物価指数が上向くなかで2024年まで緩和政策を継続することは難しいといわれています。豪ドル/円の上下のメドは今日のピボットをご覧ください。

今週の注目指標

出所:楽天証券作成