マーケットは過去、衆院選前後でどう動いてきたか
では、衆院選前後の株式市場はどう動くのでしょう。
衆院解散の前日と投開票日の日経平均株価の終値を比べると、投開票日にかけての株高傾向が顕著です。
衆院選のあった2017年は9月27日の2万267円05銭から10月20日の2万1,457円64銭へ約6%上昇。2014年は0.4%高と小幅でしたが、その前の2012年は10%高でした。
民主党に政権交代した2009年選挙が12%高と解散前・投開票日前の比較では最大の値上がり率でした。バブル最高値(1989年)以降の10回の解散・総選挙では、すべての回で投開票日にかけて日経平均が値上がりしています。
選挙の投票日が近づくにつれて、与野党ともに支持率獲得のために有権者受けのいい公約を小出しにしてくるものです。まして今回は首相就任から投票日まで日数が短く、与野党が政策を披露するのはこれから。
岸田首相は大型経済対策に意欲を示していますが、内容どころか予算規模も明らかになっていません。投票日に向けてインパクトのある政策が出てくると、株価には当然プラスに作用するでしょう。