新政権に対する株式市場の評価は?
岸田総理大臣は就任後初めての記者会見で、10月14日に衆議院を解散し、衆議院選挙を10月19日公示、31日投開票の日程で行うと表明しました。
衆院選の勝敗ラインは「与党で過半数獲得」と低めに設定していることもあり、衆院選の結果は岸田政権の足かせとはならないでしょう。本格始動は11月からということになりそうです。
現在の株式市場は「中国大手不動産企業の債務問題」「中国の電力不足問題」「米国の金融政策変更見通し」「米連邦政府債務上限問題」などが重なり、急落局面となりました。
このことから、岸田政権が株式市場にどのように評価されたのかは分かりにくくなっています。
各報道機関の世論調査で岸田内閣の支持率は、2000年以降の発足直後としては、2008年の麻生内閣(その後自民党は下野)とそう変わらない低率とのことです。
2012年の安倍政権、2020年の菅政権樹立時と比べても株式市場の期待値は低いままスタートしたように感じられます。ただ、この現状は、本格始動した時に「意外にできる岸田政権」との評価が芽生える可能性を残すものでもあります。
人事からは党役員に総裁選の台風の目となった高市早苗氏(政調会長)や若手議員を起用していることから、過去2代の官邸主導型政治から「党主導」に重心を移していく構えと見て取れます。