今日の為替トレッキング

今日の一言

成功者とは、他人から投げつけられたレンガで強固な土台を築くことができる人だ

I Can Wait Forever

 14日の豪ドル/円は「豪ドル安」。高値81.14円、安値80.17円。 

 東京時間午前はやや買いが優勢で、 81.14円まで上昇して13日の高値に並びました。しかしRBA(豪準備銀行)総裁が政策金利見通しについて弱気な発言をしたことから流れは豪ドル売りへ。円高も作用してNY時間夕方には80.17円まで下落。終値は80.30円(前日比 ▲  0.79円)。

 豪ドル/円は、米雇用統計が発表された今月3日に82.03円まで上げた勢いは完全に消えました。今は80円台中盤の支持ゾーンを突き破り、79円台に接近しています。

 中国の景気後退懸念もそうですが、豪ドルは米株価動向に敏感な「リスクオン」通貨なので、この日のNY株価下落に反応しました。気になるのは、米8月雇用統計発表のときに82円まで上昇したのに、今回CPI発表の時に80円台前半まで下げたこと。マーケットの米経済に対するセンチメントの変化に注意したいです。

 オーストラリアの住宅価格は5年前に比べてなんと1.7倍以上のペースで上昇中。不動産バブルの様相を呈しています。それでもロウRBA(豪準備銀行)総裁は「2024年まで利上げはない」と頑固に主張、バブルを懸念したマーケットの利上げ前倒し観測を「理解できない」と強く否定しています。

 世界の中央銀行の現時点の利上げ時期の予想は、オセアニア仲間のRBNZ(NZ準備銀行)は10月、資源通貨仲間のBoC(カナダ銀行)やノルゲバンク(ノルウェー中銀)も年内。FRB(米連邦準備制度理事会)は2023年。RBAの2024年というのは主要国(G10)の中では(日銀を除き)最も「遅くなる」見通し。
住宅バブルに対してRBAはいつまで利上げを否定し続けることができるのか疑問ですが、今はRBAを信用するしかありません。なお、ロウRBA総裁は、住宅価格は中央銀行に責任はないとも述べています。