今日の為替トレッキング

今日の一言

「それは1年経っても重要な問題なのか?」1年後に問題にならないなら、今だって問題ではない

ハエハエカカカ・ECB 

 9日のユーロ/円はユーロ安。高値130.33円、安値129.67円。

 この日は東京時間から上値が重く、130.33円で上昇をあきらめる。ECB(欧州中央銀行)会合後は130円を下に抜け、 129.67円まで下落。終値は129.74円(前日比▲0.56円)。終値129円台は7営業日ぶり。

 この日行われた会合でECBは、PEPP(コロナ危機対策の債券購入特別プログラム)を現行の月間800億ユーロから600から700億ユーロに減額することを発表。さらに12月会合に見直しを行い、来年3月にはPEPPを完了する予定であることを示唆しました。

 ECBはFRB(米連邦準備制度理事会)より「先に」緩和縮小するという期待が盛り上がり、ユーロは一時対ドルで1.1841ドルまで上昇。しかし、会合後の会見でラガルドECB総裁は、PEPP減額は緩和縮小ではなく調整の一環にすぎないと述べたことで、今度は1.1800ドル近くまで下落しています。ECBの中期インフレ見通しが、目標とする2.0%を大きく下回っていることもユーロ買いの勢いを削ぎました。

 ECB政策の手の内がわかったので、次はFOMC(米連邦公開市場委員会)待ちです。両中央銀行の政策方針を比較すればユーロの方向が決まるでしょう。