日経平均、TOPIXのギャン・アングル:一気に状況が改善

■(図2)日経平均(日足)とギャン・アングル(2021年9月3日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図2は、その日経平均が高値をつけた2月16日を起点としたギャン・アングルです。

 前回のレポートでは、「日本株の戻り基調が続いた場合、4×1ラインあたりが目安になる」と述べましたが、3日(金)のローソク足はその目安を上抜ける格好になっています。

 日経225先物の終値の一段高を踏まえると、さらに上に位置する8×1ライン超えも視野に入ることになり、さらなる上昇が期待できる状況になっています。

 続いて、同じギャン・アングルで見た場合、TOPIX(東証株価指数)はもっと状況が良くなっています。

■(図3)TOPIX指数(日足)とギャン・アングル(2021年9月3日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 TOPIXのギャン・アングルについても、前回のレポートで紹介しましたが、こちらは先週のあたまに8×1ラインを突破して上昇に弾みがつき、3月19日の年初来高値(取引時間中で2,013p)も更新しています。

 日経平均もTOPIXも、最近までの上値の重たさが嘘のように、一気に状況を改善させてきています。

 また、東証が公表している投資部門別売買動向を見ると、日経平均が高値をつけた2月第3週以降の外国人投資家は、8月第4週までのあいだに、累計で約4,033億円の売り越しとなっています。

 規模自体は決して大きくはないものの、先週の値動きから外国人投資家が買いに転じたのであれば、需給的にはしばらく株価が上昇を続ける可能性がありますので、日経平均が3万円や2月の高値(3万714円)超え、そしてさらなる上値トライのシナリオも見えてくることになります。