今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.60

下値メドは109.25

パウエルFRB議長は来年2月に再選。ブレイナード理事が副総裁へ

 27日(金曜)のドル/円は「円高」。高値110.27円、安値109.78円、1日の値幅は0.49円。 
この日は109.99円からスタート。ジャクソンホールでのパウエル議長の講演を前に、FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派メンバーから緩和縮小の早期開始を主張する発言が相次いだことを受け上昇、前日の高値(110.23円)を超え、110.27円まで上値を伸ばしました。

 パウエル議長はオンライン講演で「緩和縮小を年内に開始するのが妥当」だと認めました。しかし具体的な日程についての言及がなかったことがマーケットには物足りず、一転ドル売りが優勢になるとNY時間夕方のドル/円は109.78円まで下落。

 終値は109.85円(前日比▲0.22円)。終値109円台は3営業日ぶり。この日の米長期金利は1.3%を維持しましたが、ドル/円110円に残れませんでした。円安のハードルがまた少し上がったように思えます。

 27日のユーロ/ドルはユーロ高に急反発。高値1.1802ドル、安値1.1735ドル。 

 ジャクソンホールのパウエル議長の講演前に1.1735ドルまで売られた後、一転してドル売りが強まったマーケットで1.1802ドルまでユーロ高に。1.18ドル台は2週間ぶりの快挙。終値は1.1796ドル(前日比+0.0044ドル)。

 27日のユーロ/円はややユーロ高。高値129.75円、安値129.16円。 

 東京時間午前に129.16円まで下げて、パウエル議長の講演後には129.16円まで上昇。26日は円安、この日はユーロ高に助けられました。終値は129.16円(前日比+0.22円)。26日の高値(129.77円)を超えられず、130円にも届かなかったことは残念。ただ、安値が129円台で踏みとどまったことは、今週に期待をつなげました。

 FOMC(米連邦公開市場委員会)のメンバーは、タカ派、ハト派、そして中立派に分かれています。タカ派はクラリダ副議長を筆頭に、ブラード・セントルイス連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁などで、早期の緩和縮小開始を主張しています。一方、パウエルFRB議長はハト派。中立派は、経済指標の結果で判断しようとするグループです。前回7月雇用統計は強かったのですが、その後の発表されたCPI(消費者物価指数)、ミシガン大学消費者態度指数、小売売上高などは十分に満足といえる結果ではありませんでした。

 今週発表の米7月雇用統計は重要です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
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主要指標 終値

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