配当利回りと優待的に見たオトク度を合わせて判断

──では、さっそく、9月権利確定の銘柄のおススメから伺います! 

桐谷 大阪に本社がある専門商社、稲畑産業はどうでしょうか。実はこの会社とはちょっとした縁がありましてね。私が将棋棋士になった頃、会社の将棋部から依頼されて、指導対局によく行っていたんです。

 その後、縁は切れましたが、3年ほど前、稲畑産業が株主優待制度を導入したというニュースを耳にしまして。それで若い頃、お世話になった、あの会社だと思い出し、株主になったんです。

──優待品は何ですか。

もらった金券、優待券、クオカード、割引券などがどっさり。使いきれないものは知人にプレゼントすることも多いとか。

桐谷 優待はQUOカードなので珍しくありません。ただ、長期保有するとQUOカードの金額がグレードアップするというメリットが

──先ほど、配当利回りが高いもの優待の利回りでみるとお得な銘柄を安いときに買うとおっしゃいましたが、配当利回りどのくらいだと合格といえるんですか。

桐谷 配当利回りは、やっぱり4%以上でしょうね。だから、今回も4%以上の銘柄を選びました。また、優待の利回りで見てオトクだなと思える自分の基準を超えているものを選びました。

──それと安いときに買うのも大事なんですね。

理想の利回りは4%以上。安いときに買い、高いときに売る、という株式投資のキホンを踏襲するのが桐谷スタイル

桐谷 もちろんです。私は株価が下がっても損切りしない、高くなるまで持ち続けるといいましたが、それができるのは安値で買っているからです。

 高いときに買って、株が下がったら、永遠に買値には戻らないかもしれない。割安なときに買えば、たとえ下がっても戻る可能性が高いわけです。

──では、今回も割安な銘柄を選んでいただいたんですね。

桐谷 はい、それも重視して選びました。