今日の為替トレッキング

今日の一言

結果に執着しないとは、無関心だったり、努力しなかったりということではない。自分の望みがかなうように最善の努力を尽くすことである。そのうえで、結果にはこだわらず、「あるがまま」を受け入れる。なるようにしかならないのだから。

The Winner

 世界で感染拡大に歯止めがかからないコロナ変異株。米国のアフガニスタン撤退で高まる地政学リスク、そして中国では景気減速のサイン。世界的な需要後退の懸念で、先週のマーケットでは、原油先物市場などの商品相場が下落。FX市場では 中国と貿易関係の深いオセアニアの通貨がその直撃を受けました。

 オーストラリアではワクチン接種率が低いところにコロナが再び流行、感染者数は豪2州で過去最多を記録。NZは全土ロックダウンになり、RBNZ(NZ準備銀行)は予定していた利上げの延期に追い込まれています。

 このまま世界は「ワクチン前」に逆戻りしてしまい、本格的なリスクオフが始まるのか。それともでこぼこ道を回復に向かって進んでいるのか。まだ結論はでていませんが、投資家の姿勢は以前よりも慎重になっています。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は1カ月後に開催される9月FOMC(米連邦公開市場委員会)で、緩和政策の縮小を決定します。今週末のジャクソンホール経済シンポジウムで、パウエルFRB議長が世界の金融市場に向けて発表すると予想されています。

 不安材料が増える世界経済を尻目に、FRBは金融政策正常化へ向けたスタートを切るのです。緩和縮小のその先には利上げも見えています。米10年債利回りの上昇と米国経済への信頼の高まりは、ドル高方向を示しています。