米国高配当株3:モーリス・アンド・カンパニー(MC)
さまざまな業界に、財務アドバイザリーサービスを提供する独立系投資銀行です。
南北アメリカ、ヨーロッパ、中東、アジア、オーストラリアなどでM&A(合併・買収)、資本増強、リストラ、プライベートファンドアドバイザリーなどの包括的サービスを提供しています。
時価総額は35億7,000万ドルで、日本円で約3,900億円となっています。
事業の注目ポイント
事業は「アドバイザリーサービス事業(advisory services)」の単独事業です。
その中で、売り上げの中心は「米国事業(United States)」で約8割を上げており、続いて「欧州事業(Europe)」「その他地域事業(Rest of World)」となります。
地域別の売り上げ割合
モーリス・アンド・カンパニーは、「M&A」「買収防衛」「キャピタルストラクチャアドバイザリー」「プライベートファンド」「ソブリンアドバイザリー」など多岐にわたるサービスを提供しており、対象は富裕層から企業、政府まで幅広い層の顧客を対象としています。
競合他社
競合他社として、独立系の投資銀行顧問会社であるエバーコア(EVR)、多様な産業およびビジネスサービスなどを含む多様な分野のクライアントにアドバイスを提供するパイパー・サンドラー(PIPR)、金融スポンサー、機関投資家、政府へ戦略、リストラと特別状況、プライベートファンドなどについての助言および配置サービスを提供するPJTパートナーズ(PJT)などが見受けられます。
株式の注目ポイント
株価は昨年の高値を超えており、配当は四半期ごとに変動していますが、ここ2四半期は年利回り4%前後となっています。
昨年、M&Aの動きが下火になるなど、モーリス・アンド・カンパニーが展開する事業にも影響が出ましたが、一方でリストラ案件が増加するなどし、現在では新型コロナ発生前の水準を超えるまで業績は回復しており、それに伴い株価も上昇しています。
業績動向
2021年4月28日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。
決算を受けて株価はわずかに下落しましたが、すぐに回復しその後、横ばいで推移しています。
決算発表までに大きく株価が上昇していたため、好決算を受けての株価の変動は少なかったようです。次回2021年8月4日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。
注意点
今後も業績は堅調に推移する事が予想されていますが、配当が四半期ごとに変動するため、想定より受け取りが少なくなる期となる可能性もあり、その点には注意が必要です。
株価動向、配当利回り
配当:2.2ドル
配当利回り:4.08%
株価:53.92ドル(約5,900円)
権利落ち日は8月上旬予定(権利実施は9月下旬予定)です(2021年7月19日時点で未確定。昨年を参照)。
配当は2.2ドル、配当利回りは4.08%、株価は53.92ドルで約5,900円から購入できます(2021年7月16日時点)。
2018年以降の最高値は57.46ドル、最安値は21.96ドルです(終値ベース)。