今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは110.40円
↓下値メドは109.35円
米国でハンドサニタイザー(携帯用消毒スプレー)が、品不足から一転して大量品余り
15日(木曜)のドル/円は「円高」継続。高値110.09円、安値109.71円、1日の値幅は0.38円。
この日は、 109.94円からスタート。上値は重く、日本時間夕方に109.71円まで下押し。欧州時間に110.09円まで反発するも110円台にはとどまれず、終値は109.83円(前日比▲0.11円)。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言の内容が期待ほどタカ派的ではなかった、という理由で米10年債利回りが低下、そしてドル/円は下落しています。
この日の米10年債利回りは一時1.3%を下回り、1.29%付近まで低下しました。多くの投資家が2.0%を目指して上昇すると予想していた米長期金利が低下したのはなぜか?その原因のひとつにデルタ変異株ウイルスの急速な感染拡大があります。米国では先月初めから 1日の新規感染者が ほぼ1万人で維持されてきましたが、7月になって約4.8万人へと急増する日も出てきています。コロナ感染再拡大による経済再開の遅れ、あるいは景気回復の尻すぼみが、FRBの金融正常化(引き締め)への転換を遅らせるとの見方につながっています。
とはいえ、パウエル議長の議会証言は、それほど弱気だったのか?
米国の6月CPI(消費者物価指数)が13年ぶりの高値をつけるほどインフレ傾向が明確になっているのに、緩和縮小に関する新しいコメントがなかった、というのが投資家には不満だったようです。しかし、原稿は事前に準備されていたわけで、直前に発表されたCPIの結果が反映されていないのは仕方がない。
今月のFOMC(米連邦公開市場委員会)は27、28日に開催されます。パウエル議長は、今月のFOMCで緩和縮小について討議すると証言しています。その時に、この1カ月間で発表された最新経済データを精査して政策方向を決定するはずです。CPIだけではなく、PPI(卸売物価指数)も強かった。ベージュブック(米地区連銀経済報告)も前向きな内容。ニューヨーク連銀製造業景気指数は記録的高水準となっています。そして、今夜も重要な経済指標が発表されます。詳しく次ページをご覧ください。
今日の注目通貨は、下落が目立つ豪ドル/円です。
主要指標 終値
今日の一言
数えきれないほど悔しい思いをしてきたけれど、その度にお袋の「我慢しなさい」って言葉を思い浮かべて、なんとか笑ってきたんです - 手塚治虫