何も仕事をしないFIREは現実的でない

 いろいろなFIREが議論されていますが、「宝くじで当てた」「暗号資産で稼いだ」みたいな一攫千金でもない限り、何も仕事をしないFIREは、あまり現実的ではありません。

 かなり生活費をしぼっても貯蓄を取り崩すだけの生活では、億に近い貯蓄を作らないと、安心できません。貯蓄から得られる利息収入も、日本のような低金利国では、ほとんど足しになりません。高リスク商品に投資して高いリターンを期待するようなFIREは危険です。

 このように考えていくと、もっとも現実的なFIREは、FIRE後も仕事をして、収入を得ていくという選択肢です。「仕事を続けるのなら、何も変わらない」と思ったかもしれませんが、そんなことはありません。大いに違います。生活のために我慢してやる仕事から、自分が本当にやりたい仕事に変わる意義は大きいと思います。

 まとめると、「嫌いな仕事から解放され、好きな事を仕事にする」夢を実現するために必要な貯蓄を確保するのを、FIREの目標にするのが、もっとも現実的と思います。

 ここまでで、FIREについての私の考えは終わりです。明日、続編として、FIREを考える前に必要なマネーのライフプランの作り方について解説します。