初心者時代の体験談

Q:投資を始めて最初の成功体験を教えてください。
A:ETFが何かすらわからないときに始めたロボアドバイザーで順調に資産が増えたことです。

 ロボアドバイザーで順調に資産が増えたことが最初の成功体験の一つです。

 投資したロボアドバイザーは、投資に関する簡単な質問に答えるとその結果をAIが分析して、米国のETFに分散投資してくれるというものでした。

 しかし、当初は「ETFとは何か?」すら、よくわかりませんでした。にもかかわらず含み益ができたのでうれしくなり、そこから投資にのめり込むようになりました。

 株やETF、債券など金融商品のことがよくわからない状態から始めても、投資していくうちに「損したくない」という気持ちが芽生えて、勉強するようになります。

 初心者の方もまずは少額で始めて、あとから勉強したほうが、理解も進みます。「まずやってみる!」という気持ちが大切です。

Q:初心者時代の失敗談を教えてください。
A:はやりのAI関連株で含み損。FXトレーダーの本をマネして1日7万円の損など、理解不足や他人のマネでは失敗してしまうことが多いです。

 AI(人工知能)がはやっていたので、ニュースでなんとなく耳にし、当時爆上がりしていた関連銘柄を大した分析もせずに購入したことです。

 数千円の含み損を抱え、怖くなり損切りしました。その後も下落し続けたので、損切りして良かったと思いつつも、「よくわからない株を買ってはいけない」ということが身に染みました。

 ウォーレン・バフェットが「レポートを書けないうちは投資するな」と言っていますが、まさにその通りだと思います。

 また、あるFXトレーダーの本を読み、その手法をマネしてみたところ、1日で7万円の損をしたのも苦い経験です。こちらも、よく理解しないまま、他人の真似をしても失敗することが多い、という教訓になりました。

Q:資金が少なかった時代にやってしまった失敗や、後悔していることなどを教えてください。
A:少額から投資できるからといって、信託報酬の高い微妙な投資信託を適当に買ってしまいました。

 少額資金で購入できる金融商品も増えて、いろいろ試せるからといって、信託報酬が高額なバランス型ファンドやアクティブファンドなど、微妙な投資信託を買ってしまったことです。

 投資信託はコストの安い優良なファンドを厳選すべきです。

 ただ、100円からの少額資金で買える分、適当に投資してしまうことも多く、その投資信託を買った事実を忘れてしまうことも……。

 その後は、自分の資産ポートフォリオにある銘柄すべてをきちんと記録しておくようになりました。

Q:さまざまな成功・失敗を経て確立した投資手法や投資哲学を教えてください。
A:「ドルコスト平均法」の威力は絶大。自分がどんな投資に向いているか、自己分析も必要です。

 しっかり投資や金融商品の勉強をし、将来有望と思える銘柄をガチホしながら、「ドルコスト平均法」で積み立て投資するのが最強だと思います。

 価格が安いときにたくさん買えて、高いときにはあまり買わなくてすむドルコスト平均法は負けにくい投資法だと思うので、初心者の方は定額積み立てから始めるのがいいと思います。

 人間、誰も大底では買えませんし、最高値で売ることもできません。「尻尾と頭はくれてやれ」という投資格言のように「平均点を目指す」のがいいですね。

 また、自分がどんな投資に向いているかを自己分析することも大切です。僕の場合、値動きがある商品は向いていないと自己分析しているので、今は債券タイプのソーシャルレンディングの資産配分を多めにしています。

 また、裁量トレードのセンスもないので、FXの自動売買やロボアドバイザーのように、システムに任せる投資もいいなと思っています。やはり感情のある人間が投資をするのは難しいです。