商品指数は4月に入って再度上昇、3月の生産者物価指数は前月比+1.0%

 消費者物価指数の先行指数と言われている商品指数と米国生産者物価指数についてもみていきましょう。

ダウ・ジョーンズ・コモディティ指数の推移(2019年1月~2021年4月)

出所:S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスのデータを基にマネーブレイン作成

 商品指数は3月に調整をしていましたが、4月に入って再度上昇に転じてきています。

米国生産者物価の推移(2019年1月~2021年3月)

出所:米労働省労働統計局のデータを基にマネーブレイン作成

 生産者物価指数の3月の値は、前月比+1.0%、前年比+4.2%と大幅に上昇しているので、今後の消費者物価指数、PCEデフレータの値は、前述の予測値よりも一段高い数値になるのではと思います。

 ここ半年を振り返ると、昨年11月あたりから商品指数が上昇ピッチを速め、本年1月から生産者物価指数の上昇が顕著になり、3月には消費者物価指数も2%を超える値となりました。物価上昇は川上→川中→川下と移っていくため、この先の消費者物価が継続して上昇するか否かは、川上にあたる商品指数が継続して上昇するかどうかが鍵を握っていると私はみています。

 いずれにしても、FRBのテーパリング、利上げの時期をみる上で、物価の動向は最重要項目でもあるので、川上の商品指数、川中の生産者物価指数、川下の消費者物価指数のいずれについても引き続き注視していきたいと考えています。

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