2021(令和)3年1月31日

英国がEU(欧州連合)から完全離脱

 2021(令和3)年1月31日、英国政府はEU(欧州連合)から完全に離脱しました。2020年1月31日に、47年間加盟していたEUを離脱後、1年の移行期間ぎりぎりのタイミングでの新たな船出となりました。

 2016年6月23日の国民投票で投票率72.2%、うち51.9%の賛成で決まった英国のEU離脱は「ブレグジット」と呼ばれ、英国通貨ポンドの下落など、金融市場にも多大な影響を与えました。投票後に保守党テリーズ・メイ首相、その後に就任した同ボリス・ジョンソン首相のもとで行われたEUとの離脱交渉は難航を極めました。

 完全離脱直前に成立した自由貿易協定のため、離脱後もEUとの輸出入に関税はかかりません。しかし、通関手続きが必要になったり、英国民が自由に欧州で働けなくなったりするなど、離脱後の英国は独自の外交・貿易戦略を迫られることになります。

 欧州一の金融街であるロンドンの「シティ」からは多くの金融機関が欧州各国への移転を決めるなど、英国の衰退を予想する声がある一方、英国がEUとは一線を画すことで新たな存在感を発揮する可能性もあり、その独自路線に世界的な注目が集まっています。

2021(令和)3年1月31日の日経平均終値は

13,843.55円