やってはいけないJ-REIT投資:3

日銀の買い入れ対象銘柄か確認していない

 投資先のJ-REITを選ぶとき、投資家の皆さんは何を基準にしているでしょうか。なんとなく選んでいる方は日本銀行の買い入れ対象銘柄かどうか、確認することをおすすめします。

 2020年の日銀によるREITの買い入れ額は、1,147億円と、初めて年間1,000億円を超えました。具体的な買い入れ対象銘柄は公表されていませんが、日銀は次のようなルールに基づき、優良銘柄を買っています。そのため、日銀が購入する銘柄かどうかを把握しておくことが銘柄選定の一つになるでしょう。

  • AA格相当以上のもので、信用力その他に問題のないもの
  • 取引所で売買の成立した日数が年間200日以上あり、かつ年間の売買の累計額が200億円以上であること
  • 各銘柄の発行残高の5%以内を上限

やってはいけないJ-REIT投資:4

公募増資を実施する可能性を考慮していない

 REITの利回り向上のために、不動産投資法人では新しい不動産の取得を考えています。その際には金融機関からお金を借りて資金を調達するか、新しく投資口を発行する公募増資で株式のように市場からお金を集めています。

 新たな物件取得はREITの成長のためにもプラス要因ですが、公募増資をすることで投資口価格が下落してしまう点には注意が必要です。

 集めた資金で同価値の物件取得を行うので理論的にはREITの価値は下がらないはずですが、実際には下落しています。

 そのため、REITを投資する際には過去に公募増資を行った頻度などを調べておきましょう。必ず時期が分かるわけではありませんが、購入してすぐに公募増資が発表されて、投資口価格が下落しては泣くに泣けません。