外国人投資家によって動く日経平均

 以下のグラフを見ればわかる通り、日経平均は外国人投資家の売買で動いています。

日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2020年1月6日~2021年2月5日(外国人売買動向は2020年1月29日まで)

出所:東証データより楽天証券経済研究所が作成
注:外国人売買で、棒グラフが上(プラス方向)に伸びているのは買越、下(マイナス方向)に伸びているのは売越を示す

 このように外国人が日本株を動かす状態が、30年間も続いています。つまり1990年以降、日本株は外国人が動かすようになりました。

 その外国人は、昨年は10月まで日本株を大幅に売り越していました。株式現物だけでなく、日経平均先物の売り建ても積み上げていました。

 ところが、世界景気に回復期待が出てきたことを受け、昨年11月から日本株を大量に買い越すようになりました。それが、11月からの日経平均上昇の原動力となりました。

 その外国人の買い越しですが、12月から徐々に減少し、1月後半は売り越しに転じていました。外国人の買いが減り、日経平均がスピード調整に入ると考えられた矢先、2月の第1週の日経平均は再び大幅高となりました。

 まだ、2月の売買統計は発表されていませんが、外国人の先物買いが出たのではないかと、推定しています。