先週の「ジャンル横断・騰落率」を受けた今週の見通し

 先週は“ほとんど横ばいだった”と書きました。本コンテンツで参照する25銘柄において、上昇した銘柄の数と下落した銘柄の数が大差なく、騰落率の平均(最大・最小を除く)が、ほぼ横ばいだったことを示す、▲0.1%だったためです。

 先週、各ジャンルにおける“2番目銘柄”(各ジャンルの最主要銘柄の次に売買高が多い傾向がある銘柄)の上昇が目立ったのは、各ジャンルの1番目銘柄の売買が、期待されたほど盛り上がらなかったことの裏返しだと、筆者は考えています。

 上昇が目立った“2番目”銘柄と、この数カ月間、大幅上昇を演じ、先週大きく調整した穀物とビットコインを除いた、各ジャンルの1番目銘柄を含む、その他の銘柄(上昇率5位の金から下落率5位のパラジウムまで)の騰落率は、2%を超えない小幅値動きの域に収まりました。

 先週は、各ジャンルの1番目銘柄がこぞって買われたり売られたりする環境になかった、つまり、全体的に、各種材料の方向性を見出しにくい環境だった、といえると思います。

 なぜ、先週は、新しい米大統領の就任など、大きなイベントがあったにも関わらず、多くの銘柄において、材料の方向性を見出しにくかったのでしょうか。

 バイデン氏の米大統領就任を好意的に受け止める人とそうでない人がいる、新型コロナのワクチンについて、接種が始まったことを好意的に受け止める人と、副作用を懸念する人がいるなど、同じテーマであっても、解釈の仕方が分かれていることが、その一因に挙げられると、筆者は考えています。

 目先、もうしばらく、情報の解釈の“分断”が続き、1番目銘柄は取り立てて、大きな値動きにはならず、相対的に2番目銘柄の騰落が大きい状態が続く可能性があると、考えています。

 バイデン新政権発足後の穀物市場の動向について、毎週月曜日連載のコモディティレポート「バイデン大統領誕生で穀物価格上昇?その理由を解説」で触れています。ご参照ください。

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