★今回の記事『損切りをすべきか否か。どう判断する?:資産運用で人格を磨く(7)』のオンライン解説を、1月23日(土)17:00~17:30に行います(参加費無料)。
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保有したものがマイナスになっているとき、損切りをしたほうがよいのか、しないほうがよいのか、迷うこともあるのではないでしょうか?
損切りは誰もがしたくないでしょう。ただ、損切りができないと、次第に保有しているものがマイナスのものばかりになっていきます。一方で、損切りばかりしていると、資産を減らしていってしまいます。
損切りをすべきか否か。まずは、損切りに関わる心理についてみていきたいと思います。
損切りに関わる投資家心理
1.損切りができない人の心理
- マイナスを確定させたくない。
→確定しなければマイナスではないと思っている(思いたい)。ただ、現実には確定していないだけで、含み損もマイナスである。 - 待っていればきっと戻ってくれるだろう。
→確証があるわけではなく、戻ってくれることを祈っている。 - 過去に損切りをしたら、その後に上がってしまったので売りたくない。
→過去の経験にとらわれている。その時の悔しい思いを二度としたくないと思っている。 - マイナスを確定させたら自分に能力がないことになってしまう。
→自分に能力がないと思いたくない。
損切りができない人はこのような心理に陥り、結果として、ポートフォリオがマイナスのものばかりになっていきます。
2.損切りばかりしてしまう人の心理
- まだ下がってしまうのではないか。これ以上、マイナスが拡大するのは嫌だ。
→マイナスが拡大をした時のことが頭をよぎり、不安や恐れが生じている。 - 今、保有しているものは下がっていて良くないから、このまま持っていたくない。
→「下がるもの=良くないもの」と見えている。 - 過去に損切りせずに持っていたらさらに下がってしまったので、このまま持っていたくない。
→過去の経験にとらわれている。二度と同じ思いをしたくないと思っている。 - これ以上下がったら、自分に能力が本当にないことになってしまう。
→自分に能力がないと思いたくない。
損切りばかりしてしまう人はこのような心理に陥り、損切りを繰り返した結果、資産が減っていってしまいます。
損切りするか否かは、どちらが正しい・正しくないということではありません。損切りするもしないも、冷静な判断のもとに行っているのであれば、私はどちらも良いと思います。
私が着目するのは、損切りするか否かではなく、その判断を一喜一憂している状態で決めていないかどうかです。
私は、資産運用でうまくいかない一番の要因は、一喜一憂の心理だと思っています。うまくいかない人は、損切りするか否かを自らの心理(感情)に振り回されながら決めてしまっているように見えます。