中国人はお金持ち?もっと知りたい!お財布事情
私自身は金融の専門家ではありませんし、株式や不動産投資などを通じた資産運用もしません。ただ、これまで中国で付き合ってきた知人や友人が、金融や運用の専門家でないにもかかわらず、日常的に、自らや家族の運命を賭けて資産運用をしている姿や光景を見てきました。その一部を、前々回のレポート「中国人の資産運用ってどうなってるの?実は、超投資先進国!?」で取り上げたところ、読者からの反響や関心は高く、「ぜひ続編を書いてほしい」「もっと読みたい」「シリーズ化に値するテーマ」といった声をいただきました。確かに、海外の人が生涯を通じてどのように資産運用をしているのかを知ることは、日本人にも参考になるのかもしれません。
ということで、今回は続編を書きます。簡単に前編のおさらいを以下にまとめておきます。
・中国では資産運用のことを「理財」(「財産を管理すること」と呼ぶ)
・中国人の「フィナンシャルリテラシー」は総じて高い
・中国人はリスクヘッジをしながら、自らの身の丈、性格、価値観、家族・親戚構成などに応じて多種多様、臨機応変な資産運用を行っている
・中国において「理財とは人生」。資産運用を通じて人生を豊かにする、家族を幸せにする、そこには儒教の「孝」、すなわち親孝行という目的も体現されている
今回も同様、私自身が良く知る友人3人に登場してもらいますが、その前に中国人の家計状況をザッと把握してもらうため、今年8月に上海高級金融研究院がアリババ社の「支付宝」(アリペイ)と協力して発表した「2020中国人資産運用趨勢(すうせい)報告」の概要を見てみましょう。