2021年の中国はプラス要因が動かす
以上、中国共産党がいま何を考えているか、何をしようとしているのかを含め、2021年に私が注目する動きを、政治、経済、企業、外交といった複数の分野から見てきました。マーケットへの影響としては、追い風となる要因、リスク、または両者を内包するものとありますが、全体的に見れば、2020年に比べて、プラスの要因のほうが多くなるというのが私の見立てです。
そこには、中国が新型コロナ抑制と経済再生にある程度成功し、それが継続、進化する兆候を示していることが関係しており、中国共産党結党百周年という季節柄もそれらの動向を後押しするでしょう。バイデン政権の誕生がほぼ確実という米国側の状況も、マーケットにとってはプラス要因のほうが大きいです。
中国という世界経済、グローバルマーケットにとっての影響力が日増しに拡大するプレーヤーの動向から見れば、2021年を通じて強気な投資を貫く土壌は、相当程度備わっているというのが私の予測になります。