経済成長の恩恵を受けやすいインフラ系銘柄が狙い目

──よしぞうさんはそれまで、投資経験はまったくなかったわけですよね。いきなり中国株から入って、戸惑うようなことはなかったですか?

 書店に行けば中国株の本はたくさん置いてありますし、ネットでもいくらでも調べられますからね。とくに問題はなかったですね。

──何か参考にした本やサイトはありますか?

 ある投資ブロガーの方が、中国株の始め方とか、銘柄の選び方とか、ていねいにまとめてくれていて、それがすごく参考になりました。そのサイトは残念ながら閉鎖されてしまいましたが…。

よしぞうさんが中国株を始める際に参考にした『本格的な中国株投資のための中国株二季報(2020年春号)』(DZHフィナンシャルリサーチ 3,300円/税込)。実はこの本、中国では販売しておらず、日本でしか買えない本なのだそう。投資に慣れてきて、他のジャンルを開拓したくなった人が脱初心者するには、中国株は研究しがいのあるジャンルかも。

──読まれた書籍はありますか?

 中国株に関する本はあまり読んでいませんが、『中国株二季報』は購入しました。これはその名の通り『会社四季報』の中国株版ともいえるもので、日本で買える中国株の銘柄が網羅されているので便利でした。

──中国株投資家のバイブルなんですか?

 そうですね。中国株に興味のある人は一度手に取ってみるといいかもしれません。ちなみにこの本は「二季報」とあるように年2回発行されています。

──それらを参考に銘柄を選んだのだと思いますが、最初、何を買ったか、覚えていますか。

 もちろん、覚えています! 一度にまとめてではありませんが、たしか11銘柄を買いました。

──どういう視点で選んだのですか?

 今でこそ、アリババやファーウェイなど世界的に知られる企業が何社もありますが、当時は日本で知られている企業はほとんどありませんでした。それで、その当時で「中国を代表する企業」なら間違いないだろうと考え、それぞれの業界の最大手の銘柄を買うことにしました。

──具体的な銘柄名を教えてください!

 中国のNTTともいえる「中国電信」、保険最大手の「中国人寿保険」、中国に2つある空港銘柄の1つである「北京国際空港」、大手道路会社の「江蘇高速道路」などです。あと、電力会社や銀行ジャンルで中国No.1だった企業の株もいくつか買いました。

──インフラ系が多いですね。

 中国株をやるならインフラ系が堅いといわれていたんです。インフラ会社は経済成長の恩恵を受けやすいので、ある日突然、株価が5倍、10倍になるようなことはなくても、長期的に見れば確実に上がっていくと。

──その後もインフラ系中心ですか?

 いえ、その後は他のジャンルもいろいろ買いました。ヘルスケア商品最大手の「恒安国際」、インスタント麺や茶飲料など食品大手の「康師傅(カンシーフ)」、医療機器大手の「山東威高(ウェイガオ)」とか。

──最初から好成績だったんですか?

 はい! どの銘柄もじわじわと株価が上がってくれました!

──では、奥さまも理解を示してくれたのでは?

 はい、やっと(笑)。中国株投資を始めて1年半後くらいですかね。「そろそろ家のお金を運用していいよ」と妻からお許しが出たんです(笑)。それを機に、少しずつ投資額を増やしていきました。

──そこからは1億円に向けてまっしぐら?

 それが…そう簡単にはいかなかったんです。投資を始めて3年で2,500万円まで増やすことができたのですが、その直後にリーマン・ショックに見舞われたんです。当然、中国株にも影響が出て、僕もかなりの損失を出しました。

──やはりリーマン・ショックは、中国株にも大きく影響したわけですね。では、続いてそのときのお話を伺います。

>>楽天証券外国株チームが解説!中国株の基本ルールと選び方&買い方

>> 中編 リーマン・ショックで大損失!どう復活した? を読む!
>> 後編 よしぞうさん厳選!中国株&米国株の注目銘柄 を読む!

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