トランプ大統領の敗北宣言はあるか?4年後の大統領選に登場する見方も
さて、現時点ではトランプ大統領が負けたと述べましたが、トランプ大統領はいまだ敗北宣言をしていません。バイデン氏が勝利宣言を行い、各国首脳も祝意を表してきていることから外堀はかなり埋められてきましたが、トランプ大統領はまだ諦めていないようです。共和党議員の中には一部離反する人も現れてきており、トランプ大統領の家族も敗北を説得する動きに出ているとの報道もありますが、現時点ではトランプ陣営は法廷闘争に突入する構えを崩していません。
ここまでの株式市場は、バイデン氏勝利の報道やワクチン開発報道によって勢いをつけてきましたが、この勢いが持続するには今後のバイデン政権の動きをにらむ展開となりそうです。また、外堀を埋められてきたトランプ大統領がいつ敗北宣言をするのか、あるいは法廷闘争が続き、決着が長引くのかどうかも今後の注目点となりそうです。もし、敗北宣言をした場合、株は一段高になるのかどうか、あるいはこれまでのご祝儀相場が終わるのかどうかに注目したいと思います。
敗北宣言をせず、法廷闘争に入った場合、選挙人確定日の12月8日までに決着しなければ、事態は混迷し、12月14日の選挙人投票日に選挙ができない事態となるかもしれません。そうなれば、来年1月の下院での決選投票になる可能性が出てきます。長引けば長引くほど先行き不透明感からマーケットにとってはマイナス材料となりそうです。
また、こういう見方も浮上してきています。トランプ大統領は敗北宣言をしないが、政権は移譲し、4年後の大統領選挙に臨むという見方です。それまでは民主党の不正を主張し続け、4年後の米大統領選挙でリベンジするというものです。岩盤のトランプ支持者がそこまでついてくるかどうか分かりませんが、今回の得票数を見ると可能性はあります。また、4年間でバイデン氏支持者を満足させる業績が伴わなければ、さらに可能性は高まるかもしれません。