新型コロナ終息には依然として不透明感

 そして、ファイザー社は今後のスケジュールについて12月後半までに初回投与を行い、2021年秋までに広く普及するとしています。日本政府はファイザーから新型コロナワクチン6,000万人分の供給を受けることで基本合意しています。しかし、このスケジュール通りに進むのかどうか、進んだとしても半年から1年は、まだ現在の状況が続くということになりそうです。その間ワクチンが開発されたと油断して、予防行動に緩みが生じると新型コロナ感染拡大の勢いが増す可能性もあります。

 また、全ての人に効果があって本当に新型コロナが終息するのかどうかという点で依然、不透明感は残ります。株急騰は「90%の効果」という数字に反応しましたが、この不透明感が払拭(ふっしょく)されない限り、株上昇のさらなる勢いは鈍り、一服する可能性もあります。

過去最高の得票数を更新した両候補

 今回の選挙で驚くべきことは、バイデン氏のみならずトランプ大統領も7,000万票を超える史上最高の得票数を獲得したということです。オバマ氏の選挙獲得票数(約6,950万票)がそれまでの最高だったのですが、今回の選挙では両候補ともそれをはるかに上回り、現職大統領としては最高の得票数でした。

 今回の選挙は「トランプvs反トランプ」の選挙だと言われていましたが、トランプ氏は現時点では負けたとはいえ、予想以上の大健闘だったということになります。上院議員選挙でも共和党優位となっており、「トリプルブルー」実現は遠のく可能性が高まっています。