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米Amazon.com社は、有料会員向けのセール『プライムデー』(Prime Day)を10月13、14日に世界19カ国で開催しました。『プライムデー』は、例年は7月に実施していますが、今年は新型コロナウイルスの影響を踏まえて延期されました。Amazon社は、コロナ禍での巣ごもり需要の高まりを受けて4-6月期に業績を大きく伸ばしているだけに、EC(イーコマース)の現状の確認と今後を考える際の参考になると注目されました。
【ポイント1】コロナ禍で延期されていたAmazon『プライムデー』がようやく開催
米Amazon.com社は、有料会員向けのセール『プライムデー』(Prime Day)を10月13、14日に、米国、日本、英国など、世界19カ国で開催しました。今回で6回目のこの『プライムデー』は、例年は7月に実施していますが、今年は新型コロナウイルスの影響により延期されました。Amazon社は、コロナ禍での巣ごもり需要の高まりを受けて4-6月期にはオンライン販売が前年比48%増と大きく業績を伸ばしています。10月時点の状況が確認できるため、ECの現状と今後を考える際の参考になると注目されました。
【ポイント2】出店業者による売上は前年比60%増
期間中の出店業者による売上は35億ドル(約3,675億円)を超え、前年比60%増と大きく増加しました(全体の売上は非開示)。コロナ禍によるEC需要の高まりが続いていることや、開催が10月になったため、年末商戦の需要を捉えられたことも寄与している模様です。
期間中、最も売れたのは寝具、ワイヤレス製品、電子機器、ウエルネス用品などです。個別ではロボット掃除機、ストロー型の浄水フィルターのほか、スマートスピーカー等です。日本では、カーテンや照明をアプリでコントロールできるスマートスイッチ、衣料用の漂白剤、ミネラルウォーターが売れ筋商品でした。
【今後の展開】巣ごもり需要は継続、IT家電の需要増も年末商戦の追い風へ
全体像が分かりにくいものの、出店業者による売上が全世界で前年比60%増加していることから、EC需要は大きく伸び続けていると考えられます。売れ筋商品は、家庭内で利用されるもの、特に日用品が多く、店舗での購買が控えられている印象です。中でも、ロボット掃除機やスマートスイッチなど、暮らしやすさをサポートするIT家電がよく売れている点には注目です。IT家電の便利さを経験する消費者が広がるほど、アフター・コロナでも需要が伸びると考えられるためです。年末商戦でもECは、幅広いニーズをとらえて、大きく伸びると期待されます。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。